先週は円高が進行、ドル円は150円を割り、約3か月ぶりの安値水準にまで下がっています。

円高の要因は、日本のGDPが市場予想を上回る伸びを見せたこと、更に日本の消費者物価指数も市場予想を上回る伸びを見せたことなどですが、直接的な要因としては、日本の長期金利(10年債利回り)が急騰していることでしょう。

現時点での長期金利は1.422%となっており、これは約15年ぶりの高値水準。金利が上がれば当然ながらその通貨は買われる傾向があるので、金利上昇に伴い円が買われているわけです。

しかし逆を言えば、国債の価格が低迷、人気が無いということでもあり、それは国の信用にも関わってきます。

一方的な長期金利の上昇に警戒感を抱いたのか、早速、植田日銀総裁から「長期金利が急激に上昇すれば機動的に国債買い入れを増額する」旨の発言がありましたね。誰も国債を買わないから日銀が買う…こうやってお金のバラマキは絶え間なく続くことになる…その先に待っているものは…

ということで、
先週分のUSDJPYの1時間足チャートを振り返っておきます。
(チャート内に、青色四角枠赤色四角枠を記述していますが、
 青色四角枠はマイルールにおけるロング指向の領域、
 赤色四角枠はマイルールにおけるショート指向の領域を表しています)
cpb25022301
途中持ち直す場面もありましたが、全般的には売り優勢な相場展開が続きました。値幅も350PIPSほどとなっており高ボラティリティーです。

トレーディングとしては簡単だったでしょう。赤色ゾーンを背にした戻り売り戦術が有効に機能した展開でしたね。

週中には一瞬だけ青色ゾーンに切り替わっている場面がありますが、4時間足ボリンジャーも継続的な下向きですし、この相場状況であえてロングする必要もないです。

サブウィンドウの通貨の力関係を確認すると、やはりJPY買い、USD売りが強く出ています。基本的な考え方として目盛りが+0.5以上の通貨を買い、-0.5以下の通貨を売りますが、通貨強弱の観点でもUSDJPYのショートは適切な判断でした。

たいして、EURGBPは相変わらず明確な強弱が出ていませんね。長い期間で±0.5内に位置しており、強弱がはっきりしないので、EURGBP主体でトレード対象の通貨ペアを決めない方が良いです。

さて、月曜からの相場ですが、特に大きな経済指標は無いようですね。しかし、トランプ大統領がウクライナ情勢に関してプーチン大統領と停戦を巡る会談をしており、それが波紋を呼んでいます。

欧州抜き、ゼレンスキー大統領抜きの会談、噂ではロシア有利の和平案になるのではないかとの話もあり、ちょっとキナ臭くなってきました。為替にどの程度影響があるか不明ですが注視しておく必要はあるでしょう。