ゴールデンウィーク真っ只中だった先週は中銀ウイーク、
FOMCやECB理事会などの政策金利発表が相次ぎました。

結果的には、FOMCでは0.25%の利上げで今後は指標次第、
ECB理事会でも0.25%の利上げで今後も利上げ継続示唆、
豪中銀では予想外の0.25%の利上げで今後も利上げ継続示唆、
となり、全体的にはタカ派的な印象となりました。

米地銀の信用不安がくすぶっていますが、
優先順位としてはあくまでもインフレ退治が先、
ということで世界の中銀は一致しているようです。

そして週末の米雇用統計では市場予想を上回る力強さが示され
こちらもインフレが収まっていないことが示唆され、
ドルの買い戻しが強まっています。

各国中銀の姿勢や各種指標を見る限り、
粘着性のあるインフレが進行中であることは明らかなのに、
市場は何故か今でも年内に利下げを行うと思っています。

この”中銀と市場との意識の差“が理解できません。

市場はなぜそこまで利下げに拘るのか?
独自に分析した結果なのか?それとも単なる希望なのか?

いつもの先走り感、早とちり感が漂っています…

ということで、
先週分のUSDJPYの1時間足チャートを振り返っておきます。
(チャート内に、青色四角枠赤色四角枠を記述していますが、
 青色四角枠はマイルールにおけるロング指向の領域、
 赤色四角枠はマイルールにおけるショート指向の領域を表しています)
cpb23050701
週初は上昇トレンドから始まりましたが、
週中で綺麗にトレンド転換し、売り優勢に変わりました。

一般的にはトレンド転換する際には、
Wトップを付けたり、多少は揉み合ったりするものですが、
ここまで綺麗に転換してくれると、
トレーダーとしては分かりやすい and やり易いですね。

もちろん週初はロング指向で臨み、
トレンド転換後はショート指向で臨めばトレンドが味方してくれて、
期待値>1のトレーディングができます。

また、サブウィンドの通貨の力関係を確認すると、
週初は、GBP買い、USD買い、JPY売り傾向が見られ、
週中以降は、JPY買い、USD売り傾向が見られます。

USDJPYのラインが週中でクロスして
強弱が綺麗に入れ替わっている様子も分かりますね。

さて、月曜からの相場ですが、
米消費者物価指数(CPI)が控えています。

“利上げは停止して今後は指標次第”
というスタンスを取っているパウエルFRB議長にとっては
最初の注目指標になります。

そして、ここでいつもと変わらず高い数字が出たらどうなるのか?
それでも市場は年内に利下げすると思うのか?
見ものです。