先週は米消費者物価指数(CPI)をきっかけにして
再びドル買いが優勢になり、
ドル円では114円台に乗せる動きもありました。
パウエルFRB議長は「インフレは一時的」
と判を押したように毎回同じことを言っていますが、
今回のCPIは前年比+6.2%、前月比+0.9%となり、
十数年ぶりの高水準です。
流石にここまで上げてしまうと、
市場もパウエルFRB議長の発言よりも、
実際の数字の方を信用せざるを得ないようで、
インフレ警戒感からの早期利上げ観測が広がり、
ドル買いの動きになっています。
そして、NYダウは史上最高値を更新していましたが、
CPI発表以降は弱含みの展開になっています。
ここまでは教科書的な動きですが、
ちょっと異なるのが金(ゴールド)です。
一般的には、利上げ観測が広がると、
金利が付かない金(ゴールド)は下げるものですが、
先週は大きく上昇しました。
これはどういう意味なのか?
利上げではなく、それ以前のインフレヘッジとして買われているのか?
う~ん、よく分かりません。
それでは、
先週分のUSDJPYの1時間足チャートを振り返っておきます。
(チャート内に、青色四角枠と赤色四角枠を記述していますが、
青色四角枠はマイルールにおけるロング指向の領域、
赤色四角枠はマイルールにおけるショート指向の領域を表しています)
週前半は下降トレンド、週後半は上昇トレンド
というように綺麗に転換しています。
そのきっかけになったのがCPIですが、
ここまで分かりやすく転換してくれたら
目線の切替えも容易だったでしょう。
トレーディングとしては難しくないですが、
相変わらずボラティリティが小さいので、
コツコツ利確していく戦略の方がドル円には合っていますね。
また、通貨の力関係を確認すると、
週前半はJPY買い、USD売り、
週後半はUSD買い、EUR売り、GBP売りとなっています。
目盛りが+0.5以上の通貨を買い、-0.5以下の通貨を売り
という基本戦略に則って通貨ペアを決めていけば
こちらも間違えることはなかったでしょう。
さて、月曜からの相場ですが、
重要イベントは無さそうですね。
そして、冒頭に述べた金(ゴールド)の週足チャートを確認すると、
このように右肩下がりのトレンドラインをブレイクし、
遅行スパンも陽転、雲も超えてきています。
通常ならこれで買い優勢となるはずですが、
近い将来に来るであろう利上げシナリオを考えると、
素直に上昇するとも思えないんですよね。