先週の為替相場は米経済指標の結果に大きく振らされる展開でした。まず週前半は最重要指標である米消費者物価指数(CPI)が市場予想をわずかに下回ったことで、FRBによる9月利下げ観測が急速に広がりドル安が進行。

う~ん、トランプ関税による物価高の影響が8月頃から出てくると言われていますが、なかなか出てきませんね。何かしら異変があれば、CPIの結果に表れてくるはずですが、今回も特にトランプ関税の影響は無しですか…普通に考えればあれほどの高関税を課し続ければ物価は上がるはずなんですが…8月ではなくもう少し先になるのか…

と思っていたところ、週後半の米生産者物価指数(PPI)が市場予想を大幅に上回り、ドルは急速に買い戻される展開に。

これはどうなんだろう?CPIとPPI、この2つの経済指標にどのような関連性があるのか分からないが、一般的には生産者の物価が上がった後に、消費者の物価が上がるという流れになるはずなので、やはりジリジリと少しずつ物価高の影響が出始めているという解釈であっているのか。

ひとまず行き過ぎた利下げ観測は後退した様子。

しかし、ここにきてベッセント米財務長官がFRBに対して大幅利下げ要求。トランプ大統領だけでなく、財務長官からもですか…しかも、ベッセント財務長官は日本に対しては利上げを要求する始末。他国の金融政策まで口出しするとは。常識外れはトランプ大統領だけにしてほしいのですが。

ということで、
先週分のUSDJPYの1時間足チャートを振り返っておきます。
(チャート内に、青色四角枠赤色四角枠を記述していますが、
 青色四角枠はマイルールにおけるロング指向の領域、
 赤色四角枠はマイルールにおけるショート指向の領域を表しています)
cpb25081701
週初は上昇トレンドから始まりましたが、CPIをきっかけにして下降トレンドに転換している様子が分かります。更に週後半にはPPIをきっかけにして急騰している様子も分かります。値幅は230PIPSほどでドル円にしては多少低ボラだったか。

トレーディングとしての難易度は平均的。まず週前半はいつも通り青色ゾーンを背にしての押目買いで対応できます。遅行スパンが陰転し、スパンモデルが転換した後は赤色ゾーンを背にしての戻り売りができますね。

良い感じで4時間足ボリンジャーバンドが効いており、このボリンジャーバンドの上でロング、下ならショートという分かりやすい戦術です。

サブウィンドウの通貨の力関係を確認すると、こちらはそれほどはっきりしないか。

USDJPYの強弱は日ごとに変化しており目立った傾向は無かったですが、GBPは全般強かったので、どちらかというとGBPJPYのロング、もしくはGBPUSDのロングを指向したほうが分かりやすかったでしょう。

さて、月曜からの相場ですが、ジャクソンホール会議が開催されます。そこでパウエルFRB議長が利下げに関して何かしら言及するかどうかに注目です。

直近では米雇用統計が弱く、CPIが弱く、PPIが強い、という流れ。総合的な判断は難しいですが、米雇用統計のネガティブサプライズが印象的だっただけに、利下げに向けた姿勢が見られるとドル安につながるかもしれません。