先週は高市新首相が誕生したことを受けて為替は円売りが進行しました。

高市首相の基本的な方針は、積極財政、金融緩和姿勢でいわゆる安倍元首相の継承であり、市場はサナエノミクスや高市トレードという言葉で表現しています。

高市首相といえば、以前「金利を今、上げるのはあほやと思う」と発言したように利上げには慎重姿勢です。もちろん、実際に利上げするかどうかは植田日銀総裁の権限ですが、高市新首相が誕生したことで利上げに対して一定の抑止力がかかる可能性もあります。

それも見越してか、為替は円売りが進行した形となっています。現時点でのコンセンサスとしては、10月の日銀金融政策決定会合での利上げは無しで12月に利上げする確率が65%程度ほどになっています。市場がどの程度サナエノミクスを織り込むか分かりませんが、当面のドル円は下がりにくい展開になりそうです。

また、トランプ大統領はカナダにかけた関税を批判する広告を出したことを理由にカナダとの全ての貿易交渉を即時終了すると発表しました。

これにより一時カナダドルは急落しましたが…そうですね、もちろんこれもTACOトレードです。市場はいつまでトランプ大統領の突発的な発言に反応するつもりなんでしょうか?TACOに決まっているのにね。

ということで、
先週分のUSDJPYの1時間足チャートを振り返っておきます。
(チャート内に、青色四角枠がありますが、
 これはマイルールにおけるロング指向の領域を表しています)、
cpb25102601
先週一週間はほとんどの期間で青色ゾーンになっており、見た目にも明らかな上昇トレンドです。遅行スパンもほとんどの期間で陽転しており、ボリンジャーバンドも上向きで非常に分かりやすいチャート形状ですね。

トレーディングとしても簡単です。いつものように青色ゾーンを背にしての押目買い戦術で期待値>1になります。

サブウィンドウの通貨の力関係を確認すると、やはり、USD買い、JPY売りとなっており、USDJPYのロングが正当化されます。

その他、EURGBPは分かりにくいですね。±0.5内に位置している期間が長いので、メインで見る通貨ではないことが分かります。先週はクロス円のロング、もしくはドルストレートのショートを選ぶべきでした。

さて、月曜からの相場ですが、FOMCと日銀金融政策決定会合が控えています。

FOMCでは0.25%の利下げ、日銀金融政策決定会合では金利据え置きがほぼ確定している状況で、特に波乱は起きないでしょう。

FRBの目的は「物価の安定」と「雇用の最大化」ですが、今のFRBは物価の高止まりを警戒しつつも、雇用の最大化に努めることに舵を切っています。そのため経済指標によっては来年1月まで連続で利下げする可能性もあることを念頭に置いておきましょう。

明日からの一週間は、FOMC、日銀金融政策決定会合付近ではトレードは見送るものの通常の監視体制で臨みます。