自民党総裁選で高市氏が新総裁に決定したことで先週の為替は急激な円安進行となりました。
高市氏といえば以前「金利を今上げるのはアホやと思う」と発言したように、利上げ否定派です。そして、アベノミクスならぬサナエノミクスという新語が誕生したように、安倍元首相の意思を受け継ぐ積極財政思考派です。
市場関係者は当然のごとくそれを理解しているので、為替が円安に動くのは自然な流れですが、それにしても…想定以上に大きく動きましたね。
ドル円に関しては週明け寄付きに大きく窓を開けてギャップアップで始まり、そのまま窓を埋めることなく一方的な上昇となりました。
先週の相場は日本の政局が話題の中心で終わると思いきや…週末間近にまたしてもトランプ大統領がやってくれましたね。
トランプ大統領はレアアース輸出規制を巡る対立で中国からの輸入品に100%の追加関税を課すと発言、習近平主席との首脳会談の中止も示唆。これが貿易戦争の再燃と捉えられ、一気にリスク回避の動きとなり、円買いが加速、ドル円も急落することに。
100%関税って…いつものTACOトレードなのに、ちょっと市場は敏感に反応し過ぎでは?
ということで、
先週分のUSDJPYの1時間足チャートを振り返っておきます。
(チャート内に、青色四角枠と赤色四角枠を記述していますが、
青色四角枠はマイルールにおけるロング指向の領域、
赤色四角枠はマイルールにおけるショート指向の領域を表しています)
週明けにギャップアップして寄付き、そのままほぼ一直線に上昇している様子が分かります。値幅としては430PIPSほどを駆け上がりましたね。かなり動きました。
トレーディングとしては簡単ですね。いつもどおり青色ゾーンを背にして押目買いするだけです。
問題はこの勢い、流れを信用できるかどうかです。「ギャップアップの窓を埋めるのではないか?」「さすがに上げ過ぎだろう」なんて余計な疑いを持ってしまうと入れなくなります。チャーチストとしてはテクニカルに従うだけです。
サブウィンドウの通貨の力関係を確認すると、もちろんUSD買い、JPY売りです。通貨強弱の立場からもUSDJPYのロングは正当化できます。
他にはフランス政局不安からEURが売られていますが、それほど明確に弱いというほどでもないか。一応、EURUSDのショートという選択も有りです。
さて、月曜からの相場ですが、米政府機関の閉鎖の影響で米関連の経済指標は全て延期される可能性が高いです。
よって、話題はサナエノミクスの実現性、及びトランプ大統領の100%関税発言の続報でしょう。
いつもどおりトランプ大統領は100%関税を引っ込めると思うので、引き続きドル円は上目線継続です。