先週はドル円相場に大きな影響を与える重要イベントのFOMCと日銀金融政策決定会合がありました。
まずはFOMCですが、利下げ幅が0.25%になるのか、それとも0.5%になるのか、事前予想でもほぼ半々になっており、全く分からない状況でしたが、結果的には0.5%の大幅利下げとなりました。
これを受けてのドル円ですが…なぜか、ドル買いに。
まぁ、よくある”事実で買い戻し“という動きですが、こちらも事前予想としては、利下げ幅が0.25%ならドル買いに、0.5%ならドル売りに反応すると言われていただけに、0.5%でもドル買いに反応したのは意外。
おそらくですが、その後のパウエルFRB議長の会見で「今後は利下げを急がない」旨の慎重発言があったので、それに反応してのドル買いでしょうか。
そして日銀金融政策決定会合ですが、こちらは事前予想通りの政策金利は据え置きです。
注目はその後の植田日銀総裁の会見でしたが、思った以上に慎重でしたね。やはり前回の会見で植田総裁がタカ派的な姿勢を示したことで日経平均が暴落してしまったのを反省したのでしょうか、今回はできるだけ慎重にハト的な印象を残すように意識したようです。
こちらはパウエルFRB議長とは反対に「今後は利上げを急がない」旨の慎重発言があったので、それに反応して円売り。
つまり、FOMC後にはドル買い、日銀金融政策決定会合後には円売りとなり、結果的にはドル円は上昇することになりました。
ここ数ヶ月のドル円は米の利下げと日本の利上げを織り込むだけ織込んできましたから、さすがに今回の金融政策発表で一旦は落ち着くのではないでしょうか。
ということで、
先週分のUSDJPYの1時間足チャートを振り返っておきます。
(チャート内に、青色四角枠と赤色四角枠を記述していますが、
青色四角枠はマイルールにおけるロング指向の領域、
赤色四角枠はマイルールにおけるショート指向の領域を表しています)
週明けは売り優勢で始まりましたが、遅行スパンが陽転し、青色ゾーンに切り替わって以降は終始買い優勢でした。
しかしトレーディングとしては難しかったでしょうか。全般上昇トレンドでしたが、FOMCや日銀金融政策決定会合という重要イベントを挟んでいましたし、ボラティリティも大きく、時折青色ゾーンを割り込む動きも見られる状況。これではロングポジションを持ったとしてもイベント通過でストップにかかって損切りさせられた可能性も高そうです。
また、サブウィンドウの通貨の力関係を確認すると、FOMC後にUSD買いになっていますが継続性は無かったですね。そして、全般JPY売りだったことも分かります。
更にはGBP買い傾向がみられたので、通貨強弱の観点ではGBPJPYのロングで臨んだ方が良かったと言えるでしょう。
さて、月曜からの相場ですが、重要イベント通過で一息つきたいところですが、一応、新規失業保険申請件数やGDP改定値などが控えています。
現状、米では年内にあと0.5%利下げ、来年中に更に追加で1%の利下げをすることが織込まれているそうですが、市場って本当に織込むことが好きですね。
1年以上先のことを織り込んでもその通りに動くはずもないのに…でも、そんな市場の動きに従うのがトレーダーなんですが…