先週は重要度の高い経済指標も無く、方向感の乏しい展開でした。

ドル円に関しては150円台に乗せ、定番の口先介入も行われるようになったので、
ここからは上に向かってスルスルと上昇する雰囲気はありません。

そんな中、高田日銀審議委員が
「2%物価安定の目標実現が見通せる状況」
と発言したことをきっかけに円買いとなりドル円は下落。

しかしすぐさま、植田日銀総裁が
「物価目標実現が見通せる状況ではない」
と真逆の発言をして再び円売り。

このあたり、意思の疎通はなされてないの?

物価に関してはとっくに2%目標は達成されていますが、
それを認めてしまってはマイナス金利解除を手始めとして
金利のある世界に戻り、日本経済は腰折れとなるので
植田日銀総裁はそう易々とは認めないでしょう。

少なくとも春闘までは…いや何かと理由付けして今年中も認めない可能性だってあります。

歪な日本経済はいつまでも続きます…

ということで、
先週分のUSDJPYの1時間足チャートを振り返っておきます。
(チャート内に、青色四角枠赤色四角枠を記述していますが、
 青色四角枠はマイルールにおけるロング指向の領域、
 赤色四角枠はマイルールにおけるショート指向の領域を表しています)
cpb24030301
木曜日に一時的に下落していますが、
これが高田日銀審議委員の発言時の動き、
この日は月末でもあったので円買いフローもあったのでしょう。

全体的に低ボラティリティでトレードには不向きな相場展開だったと言えるでしょう。

150円台に乗せてきて、ここからは誰もが介入を意識するので、
ロングで大きな利幅が取れることは無いと誰もが分かっている状態。

かと言って、
ファンダメンタルズに反する下方向へ仕掛けるのも心理的にできない。

テクニカル云々ではなく、
この価格帯ではドル円でのトレードは控えたほうが良さそうです。

サブウィンドウの通貨の力関係を確認すると、
こちらもハッキリとして傾向は見られませんでした。

木曜日に一時的にJPY買いになっていますが直ぐに反転、
その他、USDEURGBPもランダム性の強い動きで、
通貨強弱の観点でも推奨通貨ペアはありませんでした。

さて、月曜からの相場ですが、
週末に米雇用統計が控えています。

最近の米雇用統計は毎回市場予想を上回ってきており、
米経済の力強さ、インフレの粘着性を物語っています。

利下げ時期を後退させたのも米雇用統計でしたので、
今回も注目されるでしょう。

よっぽど悪い数字でなければ、ドル安にはならないと思います。

よってドル円は引き続き停滞、上にも下にも動けず、
150円丁度付近で横ばいに終始という予想です。