先週は市場予想を下回った米消費者物価指数(CPI)をきっかけにして
ドル売り優勢の場面が多い週でした。
ドル円に関しても、週初は年初来高値を更新する動きで、
再び政府・日銀による介入警戒領域に入っていましたがCPIを起点にして急落、
その後の米新規失業保険申請件数も市場予想を上回って米労働市場の悪化を示唆、
こちらもドル売りに反応しています。
ようやくでしょうか、
最近の米経済指標は徐々に弱いものが目立ってきており、
もうそろそろ、市場の早合点ではなく、
本当の意味でのインフレピークアウトっぽく見えてきました。
米10年債利回りも低下しており、この流れが本格化するようだと
ドル円も数カ月ぶりに日足レベルでの下降トレンドに転換するかもしれません。
しかし…報道によると、
市場は早くも来年に4回の利下げを織り込んでいるんだとか…
パウエルFRB議長は「利下げは時期尚早、考えていない」と言っているのに…
またしても早合点、期待し過ぎですか…
ということで、
先週分のUSDJPYの1時間足チャートを振り返っておきます。
(チャート内に、青色四角枠と赤色四角枠を記述していますが、
青色四角枠はマイルールにおけるロング指向の領域、
赤色四角枠はマイルールにおけるショート指向の領域を表しています)
週初はいつも通りジリ高基調でしたが、
14日のCPIをきっかけにして下降トレンドへ転換している様子が分かります。
トレーディングとしては難しかったですね。
私はこれまで何度も書いているように
今のドル円はファンダメンタルズを考慮すると、
どうしてもショートする気にはなれないのでずっと買い目線です。
しかし上げ過ぎると介入警戒で値幅が取れないので、
様子見になる…
上記のチャートだと
週中に遅行スパンが陽転し、且つ、雲も超えて買い転換しており、
更には、介入警戒領域までも距離があるので、ここでロングできますが、
仮に入っていたら損切になっていたでしょう。
サブウィンドウの通貨の力関係を確認すると、
CPIをきっかけにUSDが弱くなっている様子が分かります。
そしてそれに連動するようにJPYも弱くなりましたが、
週末に向けてはJPYが強くなっていますね。
この週末のJPY買いは何か材料が出た?
その他、GBPとEURは相対的に買われていたので、
こちらの通貨をメインにしたほうがトレーディングとしては分かりやすかったでしょう。
さて、月曜からの相場ですが、
インフレピークアウトが現実味を帯びてきている中、
ドル円の下落が継続するかどうかに注目です。
ちなみに以下がドル円の日足チャートです。
丁度上昇トレンドの下限あたりに位置しており、
日足レベルの押目としては絶好のポジションです。
しかし逆を言うと、直近安値を下回ってきた場合、
数カ月ぶりの下降トレンドへの転換となります。
日米金利差があるので大きく下がることはないと思うのですが、
それでも、日足レベルでのスパンモデルを割ってきたら
テクニカル的にも売り目線にならざるを得ませんね。