先週もトランプ関税が市場のメインテーマではありましたが、それ以外の話題が豊富でしたね。
まず最重要経済指標である米消費者物価指数(CPI)ですが、市場予想を下回ってドル安反応、年内2回の利下げ期待が浮上しています。
物価指数ですから、トランプ関税との関連性が気になりますが、報道等を見ると、トランプ関税の影響が出てくるのはどうやら夏以降?9月以降っぽいですね。なので、今回のCPIはまだトランプ関税の影響が出ていない状態での数値であり、どれほどの信憑性があるかは不明。
一応利下げ期待は増しましたが、トランプ関税の影響が不明である以上、FRBは相変わらず利下げに対しては慎重姿勢継続です。
そして、トランプ大統領とイーロン・マスク氏の蜜月関係が破綻した…と思ったら、まさか!マスク氏が自分の行動が行き過ぎだったと反省、トランプ大統領への非難を後悔するとの内容をXに投稿。
どういうこと?イーロン・マスク氏も反省するとは?!何か裏がある?テスラの業績回復のためにはトランプ大統領とは和解するしかなかった?本当のところは分かりませんが、今後2人の関係性が修復するかどうかは不明です。
そして終盤には、イスラエルによるイラン攻撃が起こり一気にリスク回避の動きに。反応としては初動は円買いでしたが、徐々にドル買いに変わっていきました。
個人的には円が安全との認識は4~5年前には完全になくなったのですが、いまだにパブロフの犬のごとく、リスク回避となると円買いで反射的に反応する人がいるとはちょっと意外です。かなりの古株投資家?新米投資家には円が安全通貨と認識している人はまさかいないでしょうね。
ということで、
先週分のUSDJPYの1時間足チャートを振り返っておきます。
(チャート内に、青色四角枠と赤色四角枠を記述していますが、
青色四角枠はマイルールにおけるロング指向の領域、
赤色四角枠はマイルールにおけるショート指向の領域を表しています)
週前半は割と堅調に推移していましたが、CPIをきっかけにして一気に急落、週末には中東情勢緊迫化を受けてのドル買いで上昇に転じて大引けです。1週間の値幅は270PIPS程度でこれまでと比較すると低ボラティリティの方か。
トレーディングとしては、週前半は青色ゾーンが出現しているので押目買いを狙うべきですが、ジリ高基調なので利確のタイミングは難しそう。
その後はCPIで急落しましたが、これに乗れたかどうかが勝敗の分かれ目。一応、遅行スパン陽転、且つ、赤色ゾーンに切り替わったタイミングでショート指向になり、戻り売りを狙う展開になるのでルール通りにトレードすれば期待値>1のトレーディングはできるはずです。
サブウィンドウの通貨の力関係を確認すると、週前半はUSD>JPY、週後半はJPY>USDときれいに分かれていますね。
そして久しぶりにEURが週を通して買われ続けている状態でした。よって、EURJPYのロング、EURUSDのロングの方が取り組みやすかったでしょう。
さて、月曜からの相場ですが、FOMCが控えています。年内2回の利下げを見込んでいますが、今回の政策金利は据え置きの予定です。
トランプ大統領はしつこく利下げを要求していますが、トランプ関税の影響で近い将来は物価高、インフレの可能性が高い状態ではたして本当に利下げできるかどうか。
そして、中東情勢が激化しているようですが、それがどの程度為替に影響するか。イランの反撃が本格化するようだとリスク回避の動きが強まることも頭に入れておきましょう。