先週はトランプ大統領による相互関税が相場を狂わせました。
既にご存知だと思いますが、関税率は中国34%、EU20%、日本24%となっており、想定以上の厳しい内容となりました。
しかし、この関税率の計算式が、
(相手国との貿易赤字額/米への輸入額)/2
という極めて単純なもの。
もちろん私は経済の専門家ではありませんが、そんな私でもこの式は???です。
各種報道を見ても、この計算式については、「天文学にとっての占星術のようなもの」 「このアプローチは間違いだらけで、どこから手を付けていいか分からない」と、経済学者も困惑している様子。
もちろん各国は反発、「世界経済にとって大打撃」「悲惨な結果をもたらす」「不確実性のスパイラル」あらゆる言葉で今回の相互関税を非難していますが、トランプ大統領は当然聞く耳を持たず。
そして早速中国が全ての米国製品に34%の追加関税を課すとの報復措置を発表、他の国々も報復を示唆していることから、貿易戦争が激化する懸念が拡大しています。
歴史を見れば、そして経済の一般的な流れとしては、このような高関税は物の流れの停滞、つまり経済の停滞を招きます。そして、物価の上昇からインフレも招きます。景気停滞とインフレ、そう、いわゆるスタグフレーションです。
ここにきて報道からもスタグフレーションという言葉が出てきていますが、市場もようやく危機感を覚え始めたようで、リスク回避の動きが強まっています。
ドル円などは相互関税発表から5円ほどの円高、株式市場もS&P500は直近で5.97%安、日経先物も4.56%安で引けており週明けの動向も警戒されます。
それにしても…なんでリスク回避だと円買いになるのか意味不明。当初、高関税が話題になったカナダやEUの時は、明確にCAD安、EUR安で反応したのに、日本が高関税を課されるとどうしてJPY安にならずJPY高になるのか???
日本経済の危機なのに円を買う?誰が買ってるの?日本の状況を分かっているのか?逆に心配になります。
ということで、
先週分のUSDJPYの1時間足チャートを振り返っておきます。
(チャート内に、青色四角枠と赤色四角枠を記述していますが、
青色四角枠はマイルールにおけるロング指向の領域、
赤色四角枠はマイルールにおけるショート指向の領域を表しています)
週初は横ばいでしたが、相互関税発表と同時に急落している様子が分かります。急落幅は最大で600PIPSほどとなっており、明らかに高ボラティリティー相場です。
トレーディングとしては難しかったですね。週初から弱含みであり売り目線ではありましたが、明確な下降トレンドではなかったので、仮にショートしていたら損切だったでしょう。
そして急落…この後はチャートが汚いですし、報道やトランプ大統領の発言でいくらでも振らされる危険性があるので敢えてショートする必要もないでしょう。当然私も見送りです。
サブウィンドウの通貨の力関係を確認すると、相互関税発表でUSD売り、JPY買いになっている様子が分かりますが、先ほども書いたように何故JPY買いになるのか不明。
さて、月曜からの相場ですが、米消費者物価指数(CPI)が控えています。
しかし、今回の数値はトランプ大統領の関税政策の影響前でしょうから、それほど重要ではない可能性もあります。
現在の市場の動きを確認してみると、スタグフレーションの懸念からドル安に動いているようですね。
つまり、インフレはある程度は甘受して、景気停滞だけは避けたい、というか、避けるようにFRBは動くであろうと市場は読んでいるようです。
基本的には利下げ期待が先行しているようで、年内の利下げ回数もこれまでは2回だったものが4回になるのではという話も出ています。
スタグフレーション懸念…景気後退を避けるためのドル安政策 or インフレを抑えるためのドル高政策、難しいかじ取りが続きます。