トランプ大統領の相互関税が市場を大混乱に陥らせています。
毎日のように相互関税の話題が市場を賑わし、状況を把握するだけでも疲れますが、一応現在までの流れの概要だけでも忘備録として書いておきます。
まず、トランプ大統領が相互関税を発表し、その関税率は、代表的な国としては中国34%、EU20%、日本24%
対して、中国は関税戦争にとことん付き合う姿勢。EUも対抗策を示唆、日本は遺憾表明。
市場は大混乱となり、株安、ドル安、米国債売りの流れ。
それを受けてトランプ大統領は、対抗措置を取らず交渉姿勢を示している国々に対して、急遽相互関税の90日間の延長を発表。
ただし、中国に対しては更なる高関税を用意、現時点で合計145%の関税を課すとしています。徹底抗戦の中国も高関税で対応、現時点で125%にまで引き上げています。
米中の貿易戦争が激化する中、為替市場、株式市場、債券市場はボラタイルな展開が続いていますが、基本的な流れは、ドル安、米株安、米国債売りです。これはトリプル安という状況、つまり資金が米国から逃げていることを示唆し、いわゆる”米国売り“に他なりません。
トランプ大統領は「米国を強くする」「米国を取り戻す」と発言していますが、現時点では真逆の展開。この状況でいつまでトランプ大統領は強気の姿勢でいられるのか。何が起きるのか全く予測不可能ですが、当分の間は為替市場をはじめ全ての市場が高ボラティリティーであることは間違いないでしょう。
ということで、
先週分のUSDJPYの1時間足チャートを振り返っておきます。
(チャート内に、青色四角枠と赤色四角枠を記述していますが、
青色四角枠はマイルールにおけるロング指向の領域、
赤色四角枠はマイルールにおけるショート指向の領域を表しています)
物凄い値幅です。1週間で600PIPSほど動いています。波動的にも週初から300PIPS上昇⇒400PIPS下落⇒400PIPS上昇⇒600PIPS下落で相互関税ネタに振らされる振らされる…
トレーディングとしては難しいですね。これだけ高ボラティリティーだとストップが近過ぎるとすぐに引っかかってしまいそうです。相場状況に合わせた戦術が必要です。
一応、ファンダメンタルズ的には売り目線であり、ショートだけを考えたほうが期待値も高くなるでしょう。つまり、遅行スパン陰転、且つ、スパンモデル割れの場面だけを狙う方針が分かりやすいでしょう。
サブウィンドウの通貨の力関係を確認すると、各通貨荒れていますが、週前半はGBP売りが目立っているので、USDJPYよりもGBPJPYのショートの方がやり易かったかもしれません。
USD売りは週後半に強くなっており、リスク回避のJPY買いも多少起こっている様子が伺われます。
さて、月曜からの相場ですが、米小売売上高の発表がありますが、今の相場状況ではそれほど注目度は高くないでしょうね。
それよりも…さきほどトランプ大統領は相互関税の対象からスマホ、パソコン、ハードディスクなどの電子機器は除外すると発表したようです。
うん?トランプ大統領どうした?あれほど強気だったのに早くも例外措置ですか。さすがに米国売りの状況はマズいと思ったのか?でも、こうやって例外を増やし政策が複雑になってくるのはまるで日本みたいね。
何はともあれ、市場にとってはポジティブなニュースなので、週明けは多少はリスク選好から始まりそうです。