先週はドル買いと円売りの相乗効果でドル円が急騰、
大引けでは141円台後半にまで戻してきました。

まずドル買い要因としては、
米新規失業保険申請件数が低下したこともありますが、
それよりも先々週までの一方的なドル売りの買い戻し
という側面が強かったでしょう。

CPI低下からインフレ鈍化が期待され、
市場は極端にドル売りを進めてきましたからね、
その反動での一旦手仕舞い、巻き戻しのドル買いだったのでしょう。

そして、円売り要因としては、
植田日銀総裁の発言でしょう。

今月の日銀金融政策決定会合でYCCを修正するだろう、
という思惑が広がり、円買いを進めてきた海外勢ですが、
植田日銀総裁は相変わらず「粘り強く金融緩和を続ける」との見解を示したことで
一転、海外勢の思惑は外れ、円買いポジションを閉じる、
つまり、円売りへと走ったわけです。

それにしても海外勢はいつまでYCC修正すると思っているんでしょうか??

植田日銀総裁は数ヶ月前の会合で1年から1年半程度の時間をかけて
これまでの量的緩和の多角的レビューを行うと決めたばかり。

つまり、その期間は大きな政策変更はしないということ。
というか、YCC修正したら日本経済はどうなるか、
海外勢は理解しているんでしょうか?

今後、日銀金融政策決定会合が近づくたびに
海外勢はYCC修正と言い続けるのか?

ということで、
先週分のUSDJPYの1時間足チャートを振り返っておきます。
(チャート内に、青色四角枠赤色四角枠を記述していますが、
 青色四角枠はマイルールにおけるロング指向の領域、
 赤色四角枠はマイルールにおけるショート指向の領域を表しています)
cpb230723
これまでの反動と言うべきか、それとも本道に戻ったと言うべきか、
一方的な上昇トレンドになりました。

週間の値幅も4円ほど、さすがに高ボラティリティー通貨です。

トレーディングとしては簡単だったでしょうか、
週初のトレンド転換場面では損切りになったかもしれませんが、
週中以降の上昇トレンドは分かりやすかったですね、
青色ゾーンを背にしての押目買い方針で良いでしょう。

また、通貨の力関係を確認すると、
こちらもUSDJPYの状態が長く続いてますから、
やはりUSDJPYのロングは適切な選択だったでしょう。

その他は相対的にEUR買い、GBP売り傾向も出てたので
その向きに仕掛けるのも有りです。

さて、月曜からの相場ですが、
FOMC、ECB理事会、日銀金融政策決定会合と
中銀会合ウィークです。

FOMCでは0.25%の利上げが確実視されていますが、
それで打ち止めとの思惑があり、
市場の反応は限定的になるかもしれません。

日銀金融政策決定会合ではおそらく何も変化なし、
既にYCC修正なしを織り込んでいると思われるので、
こちらの反応も限定的か。

もしかしたら週を通してそれほど動かない可能性もありそうです。