先週の相場もトランプ関税、日米首脳会談、米雇用統計と材料盛り沢山でした。

トランプ大統領はメキシコとカナダに対して25%、中国に対しては10%の追加関税、さらにEUに対しても関税を賦課する旨の発言。まさに強国による脅し外交的なやり方ですが、仕方ないですね、それを米国民が選んだんですから。

今後はトランプ大統領がターゲットにした国との威信をかけた関税合戦が始まると思っていましたが、メキシコとカナダについては首脳間で電話会談が行われたようで、発動は1カ月間延長されることになりました。なんとかその間に落としどころを探ることになるんでしょう。

しかし、中国に対する関税は4日に本当に実行されることになり、中国側も対抗関税で応戦することに。このあたりの各国の対応の違いは面白いですね。まぁ中国は”メンツ”が第一ですから、弱いところを見せたくないんでしょうが、対抗措置の内容が…ショボい。対抗措置になっていないとの話も。

EUに対する関税はまだ先ですが、おそらくこちらも発動前には話し合いが行われるでしょう。

そして、石破首相にとっては念願の?日米首脳会談でしたが、伝え聞いた報道内容によると…それほどトランプ大統領は強気でもなかったようですね。具体的な何%の関税という話は無かったようですが、相互関税?これは何?

為替に関しても「日米の財務相間で協議継続」としており、特に大きな問題にはしていない様子。何はともあれ、無難に通過して良かったです。

そして週末には米雇用統計がありましたが、予想との乖離も小さく、まちまちの結果となり、市場も反応しづらかったようで、発表後のドル円は乱高下。FRBの利下げ姿勢、トランプ大統領によるインフレ政策の影響などは特に変化なしです。

ということで、
先週分のUSDJPYの1時間足チャートを振り返っておきます。
(チャート内に、青色四角枠赤色四角枠を記述していますが、
 青色四角枠はマイルールにおけるロング指向の領域、
 赤色四角枠はマイルールにおけるショート指向の領域を表しています)
cpb25020901
週初は横ばいでしたが、後半に行くにつれて下優勢が明確になっています。1週間の値幅は500PIPS程度で相変わらずの高ボラティリティーです。

トレーディングとしては週中の下降トレンドに乗れたかどうかが勝負でしたね。週初が持ち合いから始まりましたので、そこで損切りさせられたら、週中の下降トレンドに乗る気力は無かったかもしれません。

でも、本来のトレーディングは損切りを小さくして利を伸ばすもの。その観点では週初の損切りは必要経費として甘んじて受け入れ、いつか来るであろう長いトレンドを待つのが正しい姿勢。その為にルールに一致した時は淡々とエントリーしないといけないですね。

サブウィンドウの通貨の力関係を確認すると、週中からJPY高、USD安が明確になっています。タイミング的にはJPYが+0.5以上、且つ、USDが-0.5以下になった場面でショートしますが、上記チャートではまさに火曜日の下降トレンドの始まりの場面になります。

さて、月曜からの相場ですが、重要指標である消費者物価指数(CPI)の発表があります。

インフレの進行度合いを確認する指標ですが、現状ではまだトランプ大統領の政策の影響はないはずなので、その点を考慮してみておきましょう。

そして、日本に対する相互関税?の具体策が公表される予定ですが、その内容が日本に厳しいものだと市場が判断するとメキシコとカナダのような自国通貨安、つまり円安になる可能性もあります。

予断を許さない状況が続きますが、チャートに従ってトレードしていきましょう。