先週の相場は、またしても市場の期待を裏切る格好となりましたね。

最近の米指標は米PCEデフレータがインフレ鈍化を示し、
更に、米ISM製造業景気指数も市場予想を下回ってこちらもインフレ鈍化を示唆。

小物の経済指標に弱いものが目立ってきており、
さすがに、もうそろそろ、いくらなんでも、
米経済は弱くなっているでしょうと市場は期待していましたが…

さらには、カナダ中銀は0.25%の利下げを発表し、
続くECB理事会でも0.25%の利下げを発表、
世界的にも利下げのサイクルが来ていることが後押ししている感もあり、
さすがに、もうそろそろ、いくらなんでも、
米経済にもその流れが来るでしょうと市場は期待していましたが…

週末に発表された米雇用統計が市場予想を大きく上回る内容に、
インフレ鈍化どころか、インフレの粘り強さを改めて確認した格好となり、
またしても市場の期待は裏切られました。

これで何度目でしょうか。
何度裏切られたら気が済むんでしょうか。

市場のインフレ鈍化期待 VS 変わらないインフレの粘着性

いつまでこの構図が続くのか。
市場も先を読む事なんて諦めて事実だけに従えばよいのにね。

ということで、
先週分のUSDJPYの1時間足チャートを振り返っておきます。
(チャート内に、青色四角枠赤色四角枠を記述していますが、
 青色四角枠はマイルールにおけるロング指向の領域、
 赤色四角枠はマイルールにおけるショート指向の領域を表しています)
cpb24060901
全般的に売り優勢の時間が長かったですが、
買い優勢と売り優勢が頻繁に入れ替わっているので
トレーディングとしては難しかったでしょう。

週前半に大きく下げているので、
ここで獲ることができれば良いのですが、
ファンダメンタルズに反した向きですからね、
エントリーできなくても仕方ないでしょう。

サブウィンドウの通貨の力関係を確認すると、
こちらもハッキリしませんね。

週前半の下落場面ではJPY買い、USD売りになっており、
これらの相乗効果で大きく下げていることが分かります。

週末の米雇用統計では改めてUSDが大きく買われています。

GBPEURは先週も大きな動きはなし。
EURに関しては利下げしたのでそれなりに動くと思ったのですが、
実際には織り込み済でほとんど反応なしでしたね。

さて、月曜からの相場ですが、
米消費者物価指数(CPI)が控えています。

今回の米雇用統計と同レベルの最重要指標であり、
その内容次第でドルは上にも下にも大きく振れます。

しかし、市場はインフレ鈍化を期待しており、
そちらへバイアスがかかっているので、
弱い数字が出たら大きめのドル売り、
強い数字が出たら小さめのドル買い、
になるのではないかと予想します。