先週もトランプ大統領の関税政策に関する発言に翻弄される相場展開でした。

トランプ大統領は様々な国に個別の関税率を発表しているので、何がどうなっているのか分かりにくいですが、先週の発言をまとめると、まず日本については25%の関税を課すとのこと。そして、BRICSに協調する国に10%の追加関税を課す方針。ブラジルに対しては50%の関税を賦課、カナダには35%の関税を賦課、EUとメキシコには30%の関税を賦課する方針のようです。

これらがトータルとしての関税なのか、それとも追加分の関税なのか、また、相互関税との関わりがどうなっているのか、一部の製品には例外を設けるのかなど、とにかく情報が少なくて、且つ、複雑で分からないことが多いです。

それに「再び延長されるのではないか」という思惑や「どうせTACO取引でしょ」という観測もあり、警戒すべきなのか、楽観してよいのか…

トレーダーとしては情報を追うこと自体は問題ないですが、それによって心が振り回されることは避けたいですね。何はともあれ、トランプ大統領の恫喝外交はまだまだ続きます。

ということで、
先週分のUSDJPYの1時間足チャートを振り返っておきます。
(チャート内に、青色四角枠赤色四角枠を記述していますが、
 青色四角枠はマイルールにおけるロング指向の領域、
 赤色四角枠はマイルールにおけるショート指向の領域を表しています)
cpb25071301
週初から大きく上昇していますが、これは先々週の米雇用統計の想定外の好調を受けての反応でしょうか。その後もトランプ関税によるインフレ、ドル高観測で堅調な相場展開が続きました。週を通しての値幅は300PIPSを超えており相変わらずの高ボラティリティーです。

トレーディングとしては簡単でしたね。週初の青色ゾーン抜けでロングしてそのまま持ち続ければ良いだけ。週末にも遅行スパン陽転、且つ、スパンモデル抜けのタイミングでロングできます。

途中、遅行スパンが陰転して売り優勢の場面もありましたが、4時間足のボリンジャーバンドは上昇を継続、俯瞰的な流れは上のままだったので、ここでショートする必要もないでしょう。

サブウィンドウの通貨の力関係を確認すると、やはり全体的にUSD買い、JPY売りの流れになっていましたね。基本方針として+0.5以上の通貨を買い、-0.5以下の通貨を売りますが、その方針に従えばUSDJPYのロングは適切だったでしょう。

対して、EURGBPは±0.5内に位置する時間帯が長く、トレード対象としては選択しづらかったことが分かります。

さて、月曜からの相場ですが、米消費者物価指数(CPI)の発表が控えています。

トランプ関税の影響は夏頃からと言われてますが、今回のCPIではどうなるか?もうそろそろ出始めるかもしれない状況か?

実際の数字を見てみないことには分かりませんが、物価が上がればそれはトランプ関税の影響である可能性大なのでドル高になりそう。となると、年内2回と予想されている利下げ見通しは1回以下になるかも?

今のアメリカの経済政策を考えれば、普通に考えて物価が大きく下げることはないと思うので、ドル安よりもドル高を警戒したほうが良さそうです。