今週もドル売りと円買いの相乗効果で
ドル円は大きく下げましたね。
まずドル売りの要因は、
米消費者物価指数(CPI)が事前の予想通りに鈍化して、
インフレのピークアウトが鮮明になったため。
これで次回のFOMCでは0.5%ではなく、
0.25%の利上げに留まるであろうという観測が広がり、
しかも、年内の利下げまですらも織込もうとする動きも加わり、
ドルが売られる展開に。
次に、円買いの要因は、
次回の日銀政策決定会合で大規模緩和の副作用を点検する
という報道があったため。
前回の会合では長期金利の変動幅を0.25%から0.5%へ拡大しましたが、
今回の会合では更にそれを0.75%へ拡大するのではないかという思惑、
もしくは、YCC(長短金利操作)自体を撤廃するのではないか
という思惑が広がったために円が買われる展開に。
こうしたドル売り要因、円買い要因によりドル円は急落、
1週間で500PIPSほども下げました。
マーケットは思惑と観測で”先走り”ますが、
今回も”やり過ぎ”感が強いですね。
まぁ、それも相場です。
トレーダーとしてはボラティリティーを提供してくれてありがたいですが。
ということで、
先週分のUSDJPYの1時間足チャートを振り返っておきます。
(チャート内に、青色四角枠と赤色四角枠を記述していますが、
青色四角枠はマイルールにおけるロング指向の領域、
赤色四角枠はマイルールにおけるショート指向の領域を表しています)
週前半は弱含みの展開でしたが、
週後半は強烈な下降トレンドになっています。
トレーディングとしては週後半の下降トレンドに乗れたかどうかですね。
乗ってしまえば、そのまま保持で週末まで持ち越しという展開も有りです。
また、サブウィンドウの通貨の力関係を確認すると、
やはり週後半にはJPY買い、USD売りが鮮明になっています。
最近のドル円は日足レベルでも売り目線であり、
基本ショートを仕掛けたいですが、
そのタイミングの1つとして通貨強弱を利用しましょう。
つまり、目盛りが+0.5を超えた通貨を買い、
-0.5を割った通貨を売るわけですが、
丁度木曜日に、JPYが+0.5を超えて、USDが-0.5を割っていますので
そのタイミングでドル円をショートできますね。
さて、月曜からの相場ですが、
日銀金融政策決定会合が控えています。
今回ほど会合に注目が集まることは、
なかなか無いでしょう。
本当に長期金利の変動幅を0.75%に、
もしくは、1.00%に更に拡大するのか、
それとも、YCCを撤廃するのか、
それとも、追加の修正は何もしないのか。
黒田総裁はひたすら緩和継続を強調していますが、
マーケットは聞く耳を持ちません。
マーケットは独自に判断し独自に解釈し独自に動いています。
どんな内容であれ、会合時にはドル円は乱高下するので
トレーダーとしては注目し、無理には参加しないようにしましょう。