先週の相場は米格下げの影響により米国売りが強まる展開となりました。
大手格付け会社「ムーディーズ」が財政赤字の拡大を理由に米国の格付けを最上位から1段階引き下げると発表、これがきっかけとなり米長期債利回りが上昇、それに付随して米株も下落、リスク回避でドルも売られ、いわゆるトリプル安、米国売りとなりました。
その後、日米財務相会合では為替水準に関する話題は出ず、円高是正に関する議論がなかったことでドル円の下落は一旦止まりましたが…週後半にまたしてもトランプ大統領がやってくれましたね。
米国産でないiPhoneに25%の関税、さらに、EU製品に50%の関税を課すと表明、久しぶりに出てきたトランプ関税に市場は動揺、一気にドル売りが強まり、ドル円は142円半ばまで下落、そのまま安値付近で引けています。
最近ようやく関税に慣れてきて市場も落ち着きを取り戻しつつあると思ったら…本当にトランプ大統領はいつまでも話題を提供し続けますね。それにしても、どうしてそんなにも関税に拘るのか不明、やればやるほど米国の信頼が下がり、米経済も混乱しているのに、これで本当に米国が強くなると思っているんでしょうか?
トランプ関税の影響が出てくるのは半年後くらい?そして2年後の中間選挙では米国民の素直な反応も分かりますから、それまでの我慢でしょうか。それでトランプ大統領が正気を戻さなかったら…
ということで、
先週分のUSDJPYの1時間足チャートを振り返っておきます。
(チャート内に、青色四角枠と赤色四角枠を記述していますが、
青色四角枠はマイルールにおけるロング指向の領域、
赤色四角枠はマイルールにおけるショート指向の領域を表しています)
見ての通り、ほぼ一方的な下降トレンド、1週間の値幅は300PIPSほどで相変わらずの高ボラティリティーです。
トレーディングも分かりやすかったですね。ほとんどの期間で遅行スパンが陰転しているので、赤色ゾーンを背にしての戻り売り戦術が適用されます。途中一か所だけ青色ゾーンが僅かに出現していますが、もちろんここは無視です。
サブウィンドウの通貨の力関係を確認すると、1週間を通してJPY買い、USD売り傾向になっていることが分かるので、通貨の強弱の観点でもUSDJPYのショートは正しい選択でした。
対して、EURとGBPは方向感が分かりにくかったですね。一応、USDが弱かったのでEURUSDのロング、GBPUSDのロングという選択は有りです。
さて、月曜からの相場ですが、特に大きな経済指標はないようです。
やはりトランプ大統領の発言を警戒することになりそうです。今回のiPhoneに25%の関税に対してアップル側はまだ何かしらの声明は出してない?そして、EU製品に50%の関税に対してもEUはまだ声明を出していない?仮に何かしらの対抗策を取るようなら市場は更なるリスク回避になる危険性もありそうです。