先週は日米で年内最後の金融政策発表がありました。
まずはFOMCですが、事前の予想通り政策金利が0.25%引き下げられました。そして、来年の利下げ回数予想は当初の4回から2回へと減少。パウエルFRB議長の会見でも今後の利下げに関しては慎重にアプローチしていく姿勢が示され、思ったほどハト的ではない印象。
来年はトランプ大統領が就任し、その政策はどれもインフレ再燃を想像させる内容なので、このままのペースで利下げするのは流石に躊躇するんでしょう。
とりあえずはトランプ氏が実際に大統領になって、どこまで権力を行使するのか、どこまで公約を実現しようとするのか、それを見てみないことには判断できない部分も多いんでしょうね。
今回のFOMCを受けて利下げペース鈍化の思惑が広がり、ドルが買われる展開となりました。
かたや、日銀金融政策決定会合では利上げは見送り、事前に関係者?からのリーク情報で据え置き報道がなされていたので、とくにサプライズは無し。
しかしその後の植田日銀総裁の会見では、1月での利上げに関しては明言せず。こちらもトランプ氏の政策を確認したいとの発言を受けて、1月の利上げは行われず、次回の利上げは3月以降になるのではないか、という思惑が広がって、円が売られる展開となりました。
結果的に、FOMC後にドル買い、日銀金融政策決定会合後に円売りとなり、ドル円は急騰、一時は157円台後半にまで上げていきましたが、これに反応したのが財務省。
加藤財務相、三村財務官が「投機的な動きには適切に対応」と発言しましたが…私は何度もこのブログで書いていますが、ドル買い円売りの動きは投機ではなく、FOMC、日銀金融政策決定会合を受けてのファンダメンタルズに基づいた当たり前の動きですからね。
国の金融政策の変化によって、ドルが変化し、円が変化するのは当然の現象、それを”投機”という言葉で片づけるのはあまりにも無知過ぎる。円安になってほしくないならトレーダーを牽制するのではなく、円安を是正できない政治家たちを牽制してください。
ということで、
先週分のUSDJPYの1時間足チャートを振り返っておきます。
(チャート内に、青色四角枠と赤色四角枠を記述していますが、
青色四角枠はマイルールにおけるロング指向の領域、
赤色四角枠はマイルールにおけるショート指向の領域を表しています)
週後半にFOMC、日銀金融政策決定会合を受けて急騰している様子が分かります。1週間の値幅は500PIPS近くになっており、いつも通りの高ボラティリティー相場です。
トレーディングとしては比較的分かりやすいチャートをしています。
週前半は青色ゾーンを背にしての押目買いができました。週後半も遅行スパン陽転、且つ、スパンモデルの雲抜けのタイミングでロングできますが…でもここってタイミング的にはFOMC直前ですから、実際問題としてはエントリーできないでしょうね。
ちなみに、週中にはショート指向の領域がありますが、今のファンダメンタルズを考慮したらショートは見送るのが適切です。
サブウィンドウの通貨の力関係を確認すると、全般的にUSD買い、JPY売りになっていることが分かります。特に、FOMC後のUSD買い、日銀金融政策決定会合後のJPY売りは明快ですね。
その他、EURとGBPは先週も明確は方向性は見いだせず。通貨ペアの立場ではEURとGBPは主体的に見るべき通貨ではないです。
さて、月曜からの相場ですが、クリスマスウィークとなり、通常であればお休みムードになることが予想されます。重要な経済指標もないので、突発的な要人発言等が無ければ閑散相場になりそうです。
個人的には先週で私のリアルトレードは終了、仕事納めをしました。今年も無事にトレードができた事に感謝です。