ドル円、クロス円の日足レベルの一方的な上昇が続いていましたが、
先週はようやく調整、下押ししてくれましたね。

政府・日銀による為替介入の警戒感がある中、
徐々に上値が重たくなっている雰囲気がありましたが、
下落のきっかけになったのは週末の米雇用統計でした。

米雇用統計といえば、ここ数ヶ月間は強含みばかり、
常に市場予想を上回り、タイトな労働市場を示す内容で、
ドル買いを牽引してきました。

しかし、先週の米雇用統計は久しぶりに市場予想を下回る結果に。

これによりFRBのタカ派姿勢が後退するのではないかという思惑が広がり、
週末に一気にドル買いに傾き、ドル円は急落しました。

おそらくドル円のロングポジションが貯まっていたこともあるでしょう、
米雇用統計をきっかけにして大口の投資家は一旦は手仕舞いした感じです。

でも日足レベルで見ると、ドル円、クロス円はまだまだ上昇トレンド、
スイングトレーダーにとっては良い押目買いポイントを提供してくれた、
と捉えることもできそうです。

日米金利差もあるので、
ドル円に対して長期的な売り目線になるのはまだ時期尚早でしょう。

ということで、
先週分のUSDJPYの1時間足チャートを振り返っておきます。
(チャート内に、青色四角枠赤色四角枠を記述していますが、
 青色四角枠はマイルールにおけるロング指向の領域、
 赤色四角枠はマイルールにおけるショート指向の領域を表しています)
cpb23070901
週初から中盤にかけて方向感のない持合相場でしたが、
週末にかけて急落している様子が分かります。

トレーディングとしては難しかったでしょうか。

まず前半は見ての通り、遅行スパンがローソク足に絡み、
スパンモデルもハッキリと見えない状況で、
トレードする価値はありません。

後半は下げていますが、
そのきっかけは木曜のADP雇用統計と金曜の米雇用統計であり、
こうした指標絡みのトレンドはなかなか入るタイミングが難しい。

上手くいけば大きく取れますが、
タイミングが悪いと簡単に損切りにかかりますので、
何もせずに見送るのも通常の戦略です。

また、サブウィンドウの通貨の力関係を確認すると、
やはり後半にかけてJPY買い、USD売りに傾いていることが分かります。

それ以外だと週を通して、GBPが比較的買われており、
EURは比較的売られていましたね。

さて、月曜からの相場ですが、
米消費者物価指数(CPI)が控えています。

ここのところのCPIは順調に鈍化していますが、
果たして今回はどうなるか。

よっぽど市場予想と乖離していなければ、
7月利上げというコンセンサスには変わりはないと思いますが、
発表前後は為替市場も乱高下が予想されるので
トレーダーとしてはポジションを持たないように注意しましょう。