先週はドル買いが優勢となりました。

しかし、先々週のジャクソンホールでのパウエルFRB議長の講演では、
インフレ2%目標を超えても容認との発言をしたことから、
現在は、ドル安の流れにあると思われ、
先週のドル買いも単なる巻き戻しでしょう。

というか現在、主要国中銀のほとんどは通貨安政策をとっています。

先週もECB要人がユーロ高牽制発言をしましたし、
英中銀総裁もマイナス金利は選択肢にあるとの発言をしましたし、
日本でもスガノミクスなんて新たな造語をマスコミが作りましたね。

表向きには発言しないですが、現在は通貨安戦争中であり、
どの国も自国の通貨を安くして
自国の経済を立て直したいと思っています。

どの通貨が “より” 安いか、
それによって通貨の相対的な強弱が決まっています。

ということで、
先週分のEURUSDの1時間足チャートを振り返っておきます。
(チャート内に、青色四角枠赤色四角枠を記述していますが、
 青色四角枠はマイルールにおけるロング指向の領域、
 赤色四角枠はマイルールにおけるショート指向の領域を表しています)
cpb20090601
大きく分けると、週前半が上昇トレンドで、
週後半が下降トレンドになっています。

割と分かりやすいトレンド転換だったのではないでしょうか、
週前半は遅行スパン陽転、且つ、青色ゾーン上だったらロング指向で臨み、
週後半は遅行スパン陰転、且つ、赤色ゾーン下だったらショート指向で臨む、
いつものパターンで堅実なトレードができたと思います。

サブウィンドウの通貨の力関係を確認すると、
EURUSDのトレンド転換にあわせて、
週前半はEUR買い、USD売り、
週後半はEUR売り、USD買いになっています。

そして、USDJPYが似たような強弱になっているので、
相変わらずUSDJPYはトレード対象外にしておいた方が無難でしょう。

さて、月曜からの相場ですが、
10日にはECB理事会が控えています。

しかし、現状維持の見通しとなっており、
大きな材料にはならないでしょう。

もしもラガルドECB総裁がユーロ高牽制発言をすれば、
ユーロが売られる可能性はありますが。

また、先週後半にはNYダウが大きく売られましたが、
これは単なる調整でしょう。

NYダウはコロナショック後、上昇トレンドが継続してきましたが、
直近ではコロナショック前の高値水準にまで回復してきたので、
大口が一旦の目標達成で売っただけではないかと推測されます。

売りをこなせば、再び買いが優勢になり、
近々には史上最高値も更新してくると思っています。

しかし、NYダウは過剰流動性によって強制的に上昇させられているだけで
中身を伴っているものではないことには注意しておきましょう。