先週はジャクソンホールでのパウエルFRB議長の講演と
安倍首相辞任が2大話題でしたね。
パウエルFRB議長の講演では景気対策を優先し、
インフレ容認、低金利長期化の内容だったので本来ならドル安要因のはず。
しかし、ドル安だったのは一瞬だけで、
実際にはドルが急速に買われる展開になりました。
これはドルが”買われた”というよりも”買い戻された”んでしょうか、
ある種の材料出尽くしなのかもしれません。
そして、安倍首相辞任の報道を受けて、
今度は急速に円が買われる展開になりました。
この反応もおかしいですね。
日本で起きた不安定要素、リスク要素なので、
本来ならば円は売られるはずです。
仮に、米トランプ大統領が突然辞任したとなれば、
ドルは売られるでしょう。
確か、英ジョンソン首相がコロナに感染した時には
ポンドは大幅に売られたと記憶しています。
当然のこととして、
特定の国に不透明要素が発生した場合、
その国の通貨は売られるものですが、
なぜか日本だけは買われます。
今回の安倍首相辞任に関する為替報道も、
「リスクを避けるために、比較的安全な資産とされる円が買われた」
と書かれていますが、
いやいや、
「安倍首相辞任のリスクを避けるためなら、
リスクの震源地である日本円を売って、他通貨を買うべきでしょ」
と思います。
安倍首相辞任で円を買っている人はどういう思考なんでしょうか?
ということで、
先週分のUSDJPYの1時間足チャートを振り返っておきます。
(チャート内に、青色四角枠と赤色四角枠を記述していますが、
青色四角枠はマイルールにおけるロング指向の領域、
赤色四角枠はマイルールにおけるショート指向の領域を表しています)
ドル円にしては振幅の大きな相場展開でしたが、
トレーディングとしては難しかったでしょうか。
週中までは青色ゾーンを背にしてのロング指向で問題なかったですが、
ジャクソンホール後の長い下ヒゲ、
安倍首相辞任を受けての急激な円買いなどは、
もはやテクニカルでは計れない局面と言えるでしょう。
サブウィンドウの通貨の力関係を確認すると、
ジャクソンホール後のUSD買い、JPY売り、
安倍首相辞任報道後のUSD売り、JPY買いが明確ですね。
日替わり材料で通貨の強弱が反転していることが良く分かります。
また、これらとは無関係にGBPが買われていますので、
実際のトレーディングではGBP関連をロングしたほうがやり易かったでしょう。
さて、月曜からの相場ですが、
ポスト安倍を巡る報道で円が振られるんでしょうか?
いや、そこまでの影響はないか?
何はともあれ、リスク回避で円が買われるようなので、
これまでのドル安要因と併せて、
来週のドル円は下落しそうな雰囲気もします。