先週は主要国の金融政策発表が相次ぎましたので、それらを確認します。

まず日銀は市場の予想通り政策金利を据え置き、国債買い入れの減額ペース縮小についても発表されましたが、周知の内容だったので特に波乱なく終了。

FOMCも市場の予想通り政策金利を据え置き、年内利下げ回数も2回を維持しており変化なし。その後のパウエルFRB議長の会見でもインフレ圧力を指摘しており、トランプ関税への警戒感を緩めてはいません。

そして、英中銀も予想通り政策金利を据え置き、スイス中銀も市場の予想通り0.25%の利下げ。全てが事前の予想通りの結果となっており、為替を始めとした全ての市場は荒れることなく通過。

トランプ関税の影響が出るのは9月以降と言われており、現在はその前段階なので、なかなか動きづらい面もありそうです。

そして、もう一つ急務の話題、イスラエルとイランの紛争ですが、徐々に緊迫の度合いが増しています。

トランプ大統領はイランに対して”無条件降伏”を要求していますが、当然のことながらイランはそれを受け入れるはずもなく強硬姿勢継続。

その後トランプ大統領は”2週間以内”にイラン攻撃を行うかどうかを決定すると発表していましたが…丁度この記事を書いている今、トランプ大統領は自身のSNS上で、「米軍がイランの3つの核施設を攻撃した」との発表があったようです。

まさか本当にアメリカが直接参戦とは…ちょっとヤバくないですか?イランが何かしらの反撃を行うのは必至、中東情勢は混迷泥沼化の様相を呈しています。

ということで、
先週分のUSDJPYの1時間足チャートを振り返っておきます。
(チャート内に、青色四角枠を記述していますが、
 これはマイルールにおけるロング指向の領域を表しています)
cpb25062201
週を通してほとんどの期間で青色ゾーンが出現しており、買い優勢の状態でした。4時間足のボリンジャーバンドも緩やかな上昇トレンドを描いており、環境認識の立場からはロングしか狙えない状況だと分かります。

しかし実際のトレーディングとしては多少難しかったか。確かに買い優勢ですが、ローソク足が青色ゾーンの深くまで下がる場面も多く、遅行スパンも時折ローソク足に絡んでいます。押目買いのタイミングは難しかったでしょうし、ストップの位置が近かったら損切りに掛かってしまうケースもあったかもしれません。

買い優勢でロングしたのに、ストップが近過ぎて損切りするも、その後上昇トレンド継続となって悔しい思いをする…そんなことがないようにストップの位置は適切に、納得のいく位置に設定しましょう。

サブウィンドウの通貨の力関係を確認すると、明確な方向性を示している通貨は無かったようですね。

一応、週を通してUSDJPYの状態だったので、USDJPYのロングは適切な選択ですが、2つの通貨の乖離はそれほど大きくないので分かりやすいとは言えないですね。

さて、月曜からの相場ですが、まずはアメリカによるイラン核施設への攻撃の続報がどうなるかです。

トランプ大統領によると「攻撃は成功した」らしいですが、まだ第一報が知らされたばかりの段階なので、この後の展開は全く分かりません。

もしかしたら週明けの相場は思いっきりリスク回避から始まる可能性もあります。ドル円は大幅ギャップダウン、日経先物も大幅ギャップダウンで始まるようなら、まずは様子見、落ち着いてからトレードを行うようにしましょう。