トランプ大統領による中国への100%関税、米中貿易摩擦の再燃から始まった先週の相場ですが、総じてリスク回避的な動きになりました。

中国のレアアース輸出規制から始まった今回の100%関税ですが、前回の記事で私は「いつものTACOトレードでしょ」と書きましたが、やはりそのような展開になりつつありますね。

先週にはトランプ大統領は「中国とはうまくいくと思う」と発言、これまでの威嚇的発言をトーンダウンさせています。

以前も書いたように、トランプ大統領のTACOトレードとは、行動心理学におけるテクニックの1つである”ドアインザフェイス“に過ぎません。つまり、最初に高い要求(脅し)をして相手をビビらせて徐々に要求を下げていく戦術です。TACOトレード=ドアインザファイスであり、それがトランプ大統領の常套手段です。

今回の100%関税もよっぽどのことが無い限り実行されることは無いでしょう。それが分かっているはずなのに…相場が反応し過ぎなのが解せません。

対して日本では、政局の混迷が続いています。

21日から始まる臨時国会でようやく首相指名選挙が行われますが、いまのところは維新が閣外協力という形で参加、高市氏に投票するようですね。それ以外の野党はまだ流動的か?

先週のドル円の下落は米中貿易摩擦によるドル安というより、日本の政局混迷によるリスク回避の円買いの可能性が高そうです。まぁ、日本の不安材料で円が買われるということ自体がオカシイんですが。

ということで、
先週分のUSDJPYの1時間足チャートを振り返っておきます。
(チャート内に、青色四角枠赤色四角枠を記述していますが、
 青色四角枠はマイルールにおけるロング指向の領域、
 赤色四角枠はマイルールにおけるショート指向の領域を表しています)
cpb25101801
週明けは僅かにギャップアップで始まりましたが、徐々に下向きへトレンド転換、そのまま下降トレンドで大引けとなりました。値幅は320PIPSほどでいつも通りの高ボラティリティーです。

トレーディングとしては簡単でしたね。総じて遅行スパンが陰転しており、且つ、4時間足ボリンジャーバンドの下側に位置しており、明らかにショート指向です。これまでのように赤色ゾーンを背にしての戻り売り方針で期待値>1が実現できますね。

サブウィンドウの通貨の力関係を確認すると、やはりJPY買い、USD売りの場面が多いのでUSDJPYのショートは適切な選択と言えるでしょう。

その他の通貨は分かりづらいですね。GBPは上下に振れいていますし、EURは±0.5内の期間が長いのでメインで見る通貨ではないです。USD売りが明らかなので、ドルストレートをロング目線でという選択はあったでしょう。

さて、月曜からの相場ですが、米の政府機関が閉鎖されている中、どうやら米消費者物価指数(CPI)が24日に発表されるようですね。久しぶりの重要経済指標なだけあって、かなりの注目度になりそうです。

物価の伸びがどの程度なのか、インフレの進行度合いはどの程度なのか、現在の米はスタグフレーションの懸念があるだけに、もしも物価が想定以上に伸びているようだと大きくドル高に振れる可能性もあり注意が必要です。