先週はジャクソンホール会議でのパウエルFRB議長の利下げ示唆発言でドルが急落したのを受けて、次にどのような展開になるのか注目されましたが、結果的にはドル円は横ばいのままでしたね。
日米ともに重要経済指標もなく、相場を動かす材料が無かったことが要因ですが、そんな中、トランプ大統領がまたしても強権を発動しようとしています。
FRBの理事のひとりであるクック理事に対して、トランプ大統領は住宅ローンに関する不正疑惑があるとして、即時解任を表明することに。対して、クック理事はこれを拒否、「解任の根拠は無く、法的権限もない」として提訴の意向を示しています。
トランプ大統領はパウエルFRB議長も解任しようとしていますが、連邦準備法に基づき、解任することは事実上不可能。では、理事のひとりであるクック理事を解任することはできるのかというと、やはり連邦準備法により解任することはできないようになっています。
もちろん絶対にできないという訳ではなく、連邦準備法には「正当な理由」があれば解任することができるとしていますが、その「正当な理由」とは職務上の不正行為と解釈されています。
住宅ローンの不正は職務上の不正行為ではないですし、そもそも、本当に不正行為があったのかどうかも裁判で立証されていません。よって、実際のところはクック理事を解任することもできないという見解が今のところは大勢を占めています。
それ以前に、クック理事は利下げ慎重派。つまり、利下げ推進派のトランプ大統領にとっては厄介者なわけです。その理事を解任し、自分の息のかかった人物を新たにFRB理事に任命することでFRB内での自分の影響力を強める意向が見え見えです。
それが市場に嫌われているんですね。しかし先にも書きましたが、実際には解任は難しいと市場が思っているので、為替への反応も限定的のまま。
トランプ大統領の横暴はまだまだ続きます。
ということで、
先週分のUSDJPYの1時間足チャートを振り返っておきます。
(チャート内に、青色四角枠と赤色四角枠を記述していますが、
青色四角枠はマイルールにおけるロング指向の領域、
赤色四角枠はマイルールにおけるショート指向の領域を表しています)
先々週のジャクソンホール会議後の急落も左端に掲載していますが、見ての通り、先週はジャクソンホール会議後の高値と安値、どちらも超えることはありませんでした。
値幅は150PIPS程度でしょうか、ドル円にしては低ボラティリティでした。
トレーディングの観点では非常にやり難かったですね。週を通してスパンモデルとローソク足が絡んでいる場面が多く、明確なトレンド状態になっていません。
4時間足ボリンジャーバンドも横ばいのまま、週後半にようやく下に向きかけたので、そこからショート目線にすることはできますが、ジャクソンホール会議後の安値で止まる可能性もあるため、ちょっと手を出しにくいですね。
総合的に判断すると、ノートレで終わらせるべき1週間です。
サブウィンドウの通貨の力関係を確認すると、こちらも明確な強弱は出ていません。
基本的な方針として+0.5以上の通貨を買い、-0.5以下の通貨を売りますが、どの通貨もハッキリしません。通貨強弱の観点からも先週はやり難かったと言えます。
さて、月曜からの相場ですが米雇用統計が発表されます。
前回の米雇用統計では、過去分の統計が大幅に下方修正され、それがネガティブサプライズとなってドル安の流れとなり、利下げ確定とのコンセンサスに繋がりましたので今回も大注目です。
弱ければ9月のFOMCでの利下げは100%確実に織込むでしょう。
トレーダーとしては、週末の米雇用統計に向けて低ボラティリティを予測、ドル円でのトレードは難しそうと思っています。