先週は日銀金融政策決定会合が最大の注目イベントでしたが、予想通り0.25%の利上げとなり、政策金利は0.75%になりました。
利上げに関しては事前リークしまくりでしたので周知の事実、問題は市場がどのように反応するか、でしたが…やはり、”織り込み済“”Sell the Fact“で、円売りになりましたね。
植田日銀総裁の会見でも次回の利上げについての明言は無く、まさしく典型的な”材料出尽くし“のパターン。これで当面は思惑としての円買い材料も無いわけで、そりゃぁ円売りになるわけです。
会見後からドル円は一方的に上昇し、大引けでは157円台後半にまで上げて、ほぼ高値引けの状態で終わっています。
現時点での円の立ち位置を考えるにはドル円だけでは不十分、今となってはリスク回避先としての役割を一人で担っているスイスフランですが、スイスフラン円はここ数年一方的な上昇を続けており、史上最高値を更新中。同じくユーロ円も史上最高値を更新しており、他のクロス円も軒並み高値圏に位置しており、それだけ円の力が、円の存在感が弱くなっているんです。
この事実を真剣に受け止めたほうが良いですよ。本来なら景気が過熱してそれを抑えるために利上げするのに、今の日本は全く景気が盛り上がらず、ただ物価だけが上がり、それを抑えるために利上げせざるを得ない状況。
利上げしても円の価値が強くならない状況にどれだけの国民が危機感を覚えているか…
自分がゆでガエル状態であることにどれだけの国民が気付いているか…
ということで、
先週分のUSDJPYの1時間足チャートを振り返っておきます。
(チャート内に、青色四角枠と赤色四角枠を記述していますが、
青色四角枠はマイルールにおけるロング指向の領域、
赤色四角枠はマイルールにおけるショート指向の領域を表しています)

週前半は利上げを織り込むようにゆっくりとした円高主導の下降トレンド、そして、日銀金融政策決定会合が近づくにつれて徐々に上昇トレンドへ転換し、利上げ決定後は材料出尽くしで急騰、という流れになっています。
週を通した値幅は340PIPSほど、会合後は200PIPSほど上げていて、相変わらずの高ボラティリティーです。
トレーディングとしては比較的簡単な部類か。週前半はショート指向領域なので、赤色ゾーンを背にしての戻り売りが機能、週後半はロング指向領域なので、青色ゾーンを背にした押目買いが機能しています。
どちらもチャートとしては綺麗で分かりやすかったと思いますが、ベースに日銀金融政策決定会合がありましたからね。それを考えると実エントリーは躊躇するかもしれません。
まぁ今回に関しては材料出尽くしが確定でしたからね、テクニカルとか関係なく、会合後には素直にロングしとけば良かったでしょう。私も小ロットだけロングして、寝る前に決済…スケベトレードです。
サブウィンドウの通貨の力関係を確認すると、週前半はJPY買い、USD売り、週後半はUSD買い、JPY売りと綺麗に転換している様子が分かります。
対して、GBPとEURはハッキリしませんね。強弱がランダムに振れているので、扱いづらいです。
さて、月曜からの相場ですが、このまま円売りの流れが続くかどうかに注目です。もはや円売りを止める材料はありません。いや、あるとしたら片山財務相の口先介入くらいか。
実弾介入はまだ先、去年付けた史上最高値の161円台を超え、162円台を付けるまでは実弾介入は無いでしょう。
ドル円は当然上目線、しかし大口の利確がいつ起こってもおかしくないで、飛び込みロングはせず、あくまでも押目買い狙いです。





