先週はFOMCで0.75%の大幅利上げが決定したにもかかわらず、
ドル円は大きく下げましたね。
本来であれば、利上げとなればドルが買われ、
ドル円も上昇するのがセオリーですが、
FOMC後の会見でパウエルFRB議長が
「ある時点で利上げ速度を緩めることが適切となるだろう」
と発言したことに市場は敏感に反応したようです。
要するに、これまでは
日米金利差が拡大するというシナリオのもとで、
多くの投資家がドル買い円売りを進めてきたわけですが、
今後は利上げペースが鈍化することが予想されるので、
ドル買い円売りのポジションが一気に閉じられた格好となったようです。
更には、
米GDP速報値が予想外のマイナスとなったことも影響、
これにより、2四半期連続のマイナス成長となり、
定義上は米はリセッション入りとなったので、
それがドル売りを進めたとも言えます。
ということで、
先週分のUSDJPYの1時間足チャートを振り返っておきます。
(チャート内に、青色四角枠と赤色四角枠を記述していますが、
青色四角枠はマイルールにおけるロング指向の領域、
赤色四角枠はマイルールにおけるショート指向の領域を表しています)
先週の値幅は500PIPSほどとなっており、
一時は132円台にまで下落、大引けでは133円台になっています。
FOMC後に一気に下降トレンドへ転換した様子が分かります。
しかし、トレーディングとしては難しかったでしょうか、
FOMCという重要イベントの前後はポジションを取りづらいので
エントリーを控えた人も多かったでしょう。
後から振り返れば、
急落直後にショートポジションを持てば良かったわけですが、
これに関してはあくまでも結果論に過ぎません。
重要イベント前後はテクニカルが効かないケースもあるので、
ノーポジにするのも立派な戦略です。
また、サブウィンドの通貨の力関係を確認すると、
FOMC後にUSD売り、JPY買いになっています。
グラフの動きを見る限りでは、
USD売りよりJPY買いのほうが強かったんですね。
さて、月曜からの相場ですが、
引き続きドル買い円売りポジションの巻き戻しが継続するのかに注目です。
しかし、どうなんでしょう、
確かに米の利上げペースは鈍化するでしょうが、
それでも日米金利差が広がっていることに変わりはないです。
ただ、広がるペースが多少落ちただけで、
広がり続けている事実に変わりはないことから、
近いうちにドル円は上昇トレンドへ戻ると思っているのですが果たして。