EA(自動売買)にとっては、相場の急変が苦手です。

過去チャートを元に100%テクニカルに基づいて、
滑らかに動く事を前提にしてロジックを組んでいるので、
確率的には低い現象である、いきなりの急騰急落にはなかなか対応できない、
というか、それ用にロジックを組んで対応する事は難しいですね。

たとえば、先週の相場だと、
「追加緩和は日本経済にとって逆効果」発言がありましたが、
それによってJPY関連の通貨ペアは一気に円買いによって急落しました。

ゆっくり下げてくれるのなら、小幅利益で逃げる事もできるかもしれませんが、
いきなり大陰線で下げてしまうと、
ストップにかかるのを待つしかない状態となってしまいます。

以下は、私のオリジナルEA群「ポートフォリオ1」の
デモ運用から約3週間分の成績です。
portfolio15021501
先週のトータル成績は、8.63%のプラスでしたが、
今週のトータル成績は、14.7%のプラスにまで増えました。

相変わらずの好調をキープしていますが、
先の「追加緩和は逆効果」発言の際には、
USDJPY,EURJPYでロングポジションを持っていたEAもあったので、
それらに関しては、損切りとなってしまいました。

発言の前の段階で、クロス円は上昇トレンドとなっていたので、
たまたまロングポジションを持っていましたが、
仮に、下降トレンドの最中に先の発言があったとしたら、
逆にショートのポジションを持っていた可能性もあり、
そうなると大幅利益となっていたかもしれません。

こういうのは運の要素もあるので、どうする事も出来ないのですが、
今回は発言のタイミングが悪かったですね。

という事で、先週のクロス円のEAの成績はそれほど芳しくなかったですが、
その分、EURUSDのEAに関しては、先の発言の影響もなく、
いつも通りの右肩上がりの成績を残してくれました。

やっぱり、USDJPY,EURJPY,EURUSDでポートフォリオを組む事は
リスクヘッジになりますね。

では次に、一番好調なEURUSDの直近2週間分のポジションの推移を見てみましょう。

以下は、EURUSDの約2週間分の1時間足チャートです。

Bと書いてあるのがBUY、つまり、ロングポジションを持った場所で
Sと書いてあるのがSELL、つまり、ショートポジションを持った場所ですね。
graph15021502
コードネーム[EA01],[EA05],[EA06]の3つの自作EAの
全てのポジションの推移ですが、
想定通りの位置でポジションを持ってくれています。

当たり前の事ですが、
上昇トレンドの時にはロングポジションの割合が大きくなっていますし、
下降トレンドの時にはショートポジションの割合が大きくなっていますね。

そして、一番の注目は、10日から11日にかけての持合相場の時に
全くポジションを持っていない事が我ながらアッパレです。

全ての持合を避ける事は不可能ですが、
こうした利益にならない相場をどうやって避けるのか、
それが順張りEAの課題でもあり、それが今回はうまく機能してくれた例ですね。