先週は石破首相の退陣表明から始まりましたが、市場の反応は円安でしたね。

以前であれば、日本で不透明要因が発生すればリスク回避という名のもとに必ず円高に反応していましたが、最近では円安に反応するようになっています。

まぁこれが正常です。昔がおかしかっただけです。

海外で不透明要因が起きて、そのリスクを避けるために円が買われるのなら理解できます。しかし、日本で不透明要因が起きているにも関わらず、リスク回避で日本の通貨の円を買うという行為は理解不能。

でも、昔はそれがまかり通っていたんですから不思議。

そして、週後半には米消費者物価指数(CPI)の発表がありましたが、結果的には市場の予想通りで材料にならず。しかし、同時に発表された米新規失業保険申請件数が大幅に増加したため、改めて雇用の不安定が意識されてドル安に反応。

これが決定打か。今月のFOMCでは確実に利下げされるでしょう。

現状のコンセンサスを確認すると、年内3回の利下げ。今月に関しては0.25%利下げ予想が9割、0.5%の利下げ予想が1割となっています。

ということで、
先週分のUSDJPYの1時間足チャートを振り返っておきます。
(チャート内に、青色四角枠赤色四角枠を記述していますが、
 青色四角枠はマイルールにおけるロング指向の領域、
 赤色四角枠はマイルールにおけるショート指向の領域を表しています)
cpb25091401
週明けは石破首相の退陣表明を受けて円安ギャップアップで始まりましたが、その後は下落。しかしそれほど長続きせず、結果的にはレンジっぽい動きで終わりました。

値幅は230PIPSほどでドル円にしては比較的小さめ。私は通貨ペア毎のボラティリティを毎日確認していますが、ここ1ヶ月ほどは為替市場全体として低ボラティリティの傾向になっています。

その影響でトレンドも短めで、なかなか値幅が獲れない状態になっています。こういう時には焦らないこと。あくまでも相場が主役なので、自分はそれに合わせることが重要です。

先週もトレーディングとしては難しかったでしょう。週初めに遅行スパンが陰転し、スパンモデルの下に位置してからはショートできますが、それ以外のところで手を出したら損切りになっていた可能性大です。

サブウィンドウの通貨の力関係を確認すると、やはりUSDJPYは明確な乖離は起きていないですね。

しかし、週を通してGBP買い傾向だったので、GBPJPやGBPUSDをロングで狙ったほうが良かったでしょう。

さて、月曜からの相場ですが、16日からFOMCが開催されます。先に書いたように0.25%の利下げは確実、もしかしたら0.5%も?という状況です。よって、仮に0.25%だったら材料出尽くしでドル買い、0.5%だったらサプライズでドル売りに反応しそうです。

それにしても…物価が上昇していないことが気になります。トランプ関税の影響は8月頃から出始める、という報道が多かったはずですが、実際には目立った上昇は無いです。企業が価格転嫁を呑んでるから物価が上がらないのでしょうか?その辺の事情が分かりませんが、今のところはスタグフレーションの兆候は最小限に留まっているようです。

トレーダーとしてはFOMC前後の時間帯でのトレードは控えるように。