マルチタイムフレームの考え方について、私なりの見解を書いてみたいと思います。
マルチタイムフレームを知らないという方もいらっしゃるかもしれないので
簡単に説明すると、複数の時間足チャートを見て相場の流れを把握する、
という考え方です。
例えば、普段30分足を見ているなら、4時間足のトレンドを見る、
5分足を見ているなら、30分足、または1時間足のトレンドを見る、
1分足を見ているなら、5分足のトレンドを見る、
というように、普段自分が見ているチャートの数倍上の時間軸の
チャートのトレンドを把握することにより、
そのトレンド方向と今見ているメインチャートの方向が一致した時に
仕掛けるというものです。
上記では、大きな時間足チャートとメインの時間足チャートの2つのチャートを
使っての分析ですが、よく言われるのは、
大きな時間足、メインの時間足、小さな時間足の3つのチャートを使って
相場を多角的に分析しましょう、ということです。
例えば、大きな時間足が4時間足、メインの時間足が30分足、
小さな時間足が5分足だとして、これら3つのトレンドが一致した場合に
エントリーしましょう、と言われています。
しかし、ここで考えていただきたいのは、3つのトレンドが一致した場合とは、
具体的にどういう状態のことをいうんでしょうか?
ロングの場合でいうと、
大きな時間足が陽線が続いていて、移動平均線も上を向いており、上昇トレンドの最中、
メイン時間足も陽線が続いていて、移動平均線も上を向いており、上昇トレンドの最中、
小さな時間足も陽線が続いていて、移動平均線も上を向いており、上昇トレンドの最中、
この場合なら、トレンドが一致していると言えるでしょう。
でもこれって、単なる高値更新中って事ではないでしょうか?
このような状況の分析に、わざわざマルチタイムフレームを使っても意味はないです。
メインの時間足さえ見ていれば分かることですから。
マルチタイムフレームで分析する際には
大きな時間足、メイン時間足、小さな時間足には、それぞれ別の役割があります。
そして、それらの役割を理解した上で、チャート分析しないと意味がありません。
ここでは、その役割を1つずつ解説していきます。
「大きな時間足」
現在のトレンドの方向を確認する為のもの。
基本的には、この時間足のトレンド方向のみに仕掛けることになる。
逆に、この時間足のトレンドが不明、分かりにくい状況の場合は見送りとなる。
大きな時間足のトレンドが不明の時に、メイン時間足のチャートや
小さい時間足のチャートを分析しても意味はないです。
とりあえず、大きな時間足のチャートにトレンドが出るまで待ちましょう。
「メイン時間足」
チャートパターンを確認する為のもの。
過去の実績や検証から、自分の得意とするチャートパターンが出現するのを待ちます。
これは人それぞれです。
高値抜けでロングのパターンや、押目買いでのロングのパターン、
MACDなどオシレータを使っての買い転換でのロングのパターン、
抵抗線抜けでのロングのパターンなど、何でもいいです。
このメインの時間足では、自分で検証した結果、PF(プロフィットファクター)が
1以上のチャートパターンが形成されるのを期待します。
「小さな時間足」
エントリータイミングを計る為のもの。
メインの時間足で、チャートパターンが形成されそうになったら、
その動きをいち早く捉える為、この小さな時間足でそのタイミングを計ります。
また、損切りや利確のタイミングにも使います。
エントリーしたものの思惑と反対の方向へ動いてしまった場合、
その転換をいち早く捉え損切り幅を少なく抑えることができます。
以上が、マルチタイムフレームに対する私の考えです。
確認する順番としては、
「大きな時間足」→「メイン時間足」→「小さな時間足」
となり、もし「大きな時間足」でトレンド不明状態なら、
その段階で分析ストップです。
マエストロFXやFXビクトリーメソッドをご購入された方は
お分かりになると思いますが、
大きな時間足がどちらを向いているのかが、一番重要なポイントであり、
その方向に仕掛ける事が信頼性が高いと判断できます。
逆に言うと、メイン時間足や小さな時間足での判断が多少ずれてしまっても
大きな時間足の判断が正しければ、トレンドが自分のポジションを助けてくれる、
ということもあります。
それほど「大きな時間足」の判断は重要ということです。