先週は日銀金融政策決定会合に振り回される展開でした。

海外を中心としたファンド勢は、長期金利の変動幅を
0.75%に拡大する、もしくは、
1.00%に拡大する、もしくは、
YCC自体の撤廃に動くという想定のもと
ここ1ヶ月間はずっと円買いを進めてきました。

それに対して、
黒田日銀総裁はひたすら量的緩和の継続を表明しており、
利上げはしないと発言していました。

つまり、両者の意見は正反対だったわけで、
今回の会合でどちらが正しいのか、どちらが間違っているか、
どちらが嘘をついているのかが
ハッキリする重要な会合だったわけですが…

結果的には、何も政策変更はせず、現状維持、
長期金利の変動幅はそのまま。

つまり、黒田日銀総裁の言っていた通りで、
海外ファンドが間違い、勘違いだったことが分かりました。

となると、
海外ファンド勢のここ1ヶ月間の円買い攻勢は何だったのか
ということになりますが…まぁ、これも相場です。

相場は荒っぽい値動きが続いていますが、
トレーダーとしては値動きが無いよりはあったほうが良いので
高ボラティリティー相場は歓迎しましょう。

ということで、
先週分のUSDJPYの1時間足チャートを振り返っておきます。
(チャート内に、青色四角枠赤色四角枠を記述していますが、
 青色四角枠はマイルールにおけるロング指向の領域、
 赤色四角枠はマイルールにおけるショート指向の領域を表しています)
cpb23012201
水曜日に急騰急落の”行って来い“の展開を見せていますが、
ここが日銀金融政策決定会合ですね。

見ての通り、分かりやすいトレンド場面が少なく、
トレードには不向きなチャート形状です。

重要経済指標の発表前後は荒れやすいので、
こういう時に
「遅行スパンが陽転した~」とか
「スパンモデルがサポートになって~」とか
そんな分析をしても無意味です。

下手に手を出さない方が良いでしょう。

サブウィンドウの通貨の力関係を確認を確認すると、
こちらもJPYが荒っぽい展開、
日銀金融政策決定会合の直後に急激なJPY売りになっていますね。

その他の通貨としてはGBPが買われていたので
GBP関連の通貨ペアをロング指向で臨んだほうが分かりやすかったでしょう。

さて、月曜からの相場ですが、
日銀金融政策決定会合が終わり、
再び米景気の行方に焦点が当たりそうです。

一応、GDP速報値の発表が予定されているのでそこに注目、
もしも数字が悪いと景気後退、
リセッション入りが意識されるかもしれません。

ドル円は次期日銀総裁を睨んで動きにくい展開か。

今回の会合では政策変更なしでしたが、
次期総裁次第では、再び緩和修正が話題に挙がる可能性もあり、
その場合は再度の円買い攻勢もありそうです。