先週はアメリカの中堅銀行である
シグネチャー銀行とシリコンバレー銀行が破綻し、
更には、スイス金融大手のクレディスイス銀行までもが
業績不振から破綻の噂が広がるなど、
金融市場が大揺れでしたね。
とりあえず、シグネチャー銀行とシリコンバレー銀行は
米当局が預金を全額保護する姿勢を見せたことで、
一旦は落ち着いた様子。
また、クレディスイス銀行についても、
スイス銀行から最大で500億フランを借り入れることで
当面の危機は去った模様。
しかし、市場は次に破綻する銀行探しに躍起になっており、
金融不安は収まっていません。
そんな中迎えたECB理事会ですが…
これまでは0.5%の利上げが大勢を占めていたものの、
今回のクレディスイス銀行の経営不安から
利上げ幅を0.25%に下げたり、または、見送りの観測もありましたが…
結果的には事前の予想通り0.5%の利上げに決定、
ECBは金融市場の安定化よりもインフレ抑制を優先させた格好です。
ちなみに、
先週は最重要指標である消費者物価指数(CPI)の発表もあったんですが、
金融不安が全面に出てしまい、ちょっと影が薄かったですね。
一応、CPIの結果としてはこちらも以前の予想通りで
インフレ圧力の持続を示しています。
来週のFOMCでの利上げ幅が注目されます。
ということで、
先週分のUSDJPYの1時間足チャートを振り返っておきます。
(チャート内に、青色四角枠と赤色四角枠を記述していますが、
青色四角枠はマイルールにおけるロング指向の領域、
赤色四角枠はマイルールにおけるショート指向の領域を表しています)
全般、右肩下がりで売り優勢の展開でしたが、
ボラティリティーが大きかったので、
ショートしてもストップが近いと切らされたかもしれませんね。
4時間足レベルでも売り目線でしたので、
途中に出現した青色ゾーンのロング指向領域は無視しても良かったでしょう。
ショートだけに絞り、できるだけ赤色ゾーンに引き付けてからの
戻り売りで期待値>1が実現できたはずです。
サブウィンドウの通貨の力関係を確認すると、
JPY買いが目立っていますが、
こちらは金融不安によるリスク回避からJPY買いです。
それにしても、
JPYにまだリスク回避先としての役割が残っていたとは…
さて、月曜からの相場ですが、
21日からFOMCが開催されます。
一時はインフレ高止まりの危機から
0.5%の利上げが大勢を占めていましたが、
今回の米銀行の破綻を受けて、大幅利上げの思惑は一気に縮小、
0.25%、もしくは、据え置きの可能性までも出てきています。
ECBは事前のコミット通り利上げ幅を0.5%にしましたからね、
FOMCはどのような判断を下すか。
今のところ、0.25%の利上げが濃厚のようなので、
もしも、0.5%ならドル急騰、据え置きならドル急落でしょうか。