先週は最重要指標の米消費者物価指数(CPI)の発表もありましたが、
それよりも、先週指摘したように春闘の動向に注目が集まりましたね。
まずはCPIに関してですが、
またしても市場予想を上回る結果となり、
粘着性のあるインフレ圧力がまだまだ根強い印象、
米の利下げ開始時期が3月から6月に後退したようです。
こちらに関しては当たり前で、
まだ何も始まっていない時点で年6回もの利下げを織り込むことが異常、
市場も徐々に年3回の利下げへとシフトしているようです。
そして春闘ですが、大手企業では満額回答が続出、
連合の発表では平均賃上げ率が5%超えとなりました。
この5%超えというのは33年ぶりの高水準とのことで、
以前からマイナス金利解除をするか否かは春闘次第と言われていたので、
これほどまでの結果を見せられたら、もはやマイナス金利解除するしかないでしょう。
ということで、
さぞや円買いが進んでいるだろうと思ってチャートを見たら…
何で?一方的な円売りなんですけど…
相場の格言に”噂で買って事実で売る“がありますが、
マイナス金利解除はまだ噂の段階です。
なので格言通りなら円が買われるはずなのに円が売られている…
どういうこと?
市場は”事実で売る“こと自体も前倒ししているってこと?
よく分からん。
もし、この状況で本当にマイナス金利解除の発表をしたら市場はどちらの反応を示す?
そして…万が一、マイナス金利解除をしなかったら…
ということで、
先週分のUSDJPYの1時間足チャートを振り返っておきます。
(チャート内に、青色四角枠と赤色四角枠を記述していますが、
青色四角枠はマイルールにおけるロング指向の領域、
赤色四角枠はマイルールにおけるショート指向の領域を表しています)
週明けは下降トレンドの名残がありましたが、
遅行スパンが陽転し、青色ゾーンに切り替わって以降は、
終始買い優勢で推移していきました。
しかしどうなんでしょう、上昇トレンドに切り替わって以降、
青色ゾーンの深い位置まで押していたので、
押目買いをしても、ストップの位置が浅かったら切らされていたでしょう。
上昇トレンドでロングしているのにストップが浅くて途中で切らされ、
結局損失で終わってしまった…そんな人も多かったかもしれません。
また、サブウィンドウの通貨の力関係を確認すると、
大勢、USD買い、JPY売りが優勢でした。
EURとGBPは相変わらず方向感が無い状態。
欧州も英も金融政策に関するニュースは出ていますが、
なかなか週を通して一方的な強弱が起きないですね。
さて、月曜からの相場ですが、
早速18日から日銀金融政策決定会合が開催されます。
市場のコンセンサスはマイナス金利解除ですが、
植田日銀総裁がどのような決定を下すのか、どのような発言をするのかに注目です。
そして、それを受けて為替がどのような反応を示すのか…
現在まだ発表前なのに、既にSell the Factは起きています。
ここで円が買われなかったらいつ円が買われるのかということになりますが…
とりあえずは発表待ちですが、
私は円買いは限定的と思ており、基本、円売り目線で見ています。