金融不安が広がる中、
今週は米英スイスなどで金融政策会合が開催されました。

インフレ抑制を優先するのか or 金融機関の安定化を優先するのか、
それぞれの会合での利上げ幅、会見等が注目されましたね。

もちろん、最も影響力があるのはFOMCですが、
こちらは大方の予想通り0.25%の利上げとなりました。

その後のパウエルFRB議長の会見では、
利上げ停止を検討したことも明らかにしましたが、
FRBメンバーは総じて利上げに強いコンセンサスがあったと述べて、
想定した以上にタカ派的な印象。

年内の利下げも否定して、
今後の指標によっては利上げの継続も示唆。

要するに、金融市場の安定化よりも、
あくまでもインフレ退治を優先した形ですね。

通常、このようなタカ派的な内容だった場合、
市場はドル買いに反応するはずですが、
予想に反して市場はドル売りに反応?!

う~ん、どうやら市場は金融不安を重く見ており、
年内に利下げするだろうと踏んでいるようですね。

パウエルFRB議長は年内の利下げは無いと言っているのに、
市場は年内に利下げすると思っている…。

またしても”市場の先走り“ですか…

まぁ、SVB銀行からクレディスイス銀行へと続いている金融不安が
今後もどこかの銀行に波及する可能性もなくはないので、
何とも言えないですが、
とりあえず当面は不安定な相場展開が続きそうです。

ということで、
先週分のUSDJPYの1時間足チャートを振り返っておきます。
(チャート内に、青色四角枠赤色四角枠を記述していますが、
 青色四角枠はマイルールにおけるロング指向の領域、
 赤色四角枠はマイルールにおけるショート指向の領域を表しています)
cpb23032601
全般的に遅行スパン陰転、赤色ゾーンの場面が多く、
売り優勢の展開でした。

チャートから明らかなように、
週初にショートできましたし、週後半もショートできましたね。

週中には青色ゾーンが出現し、買い優勢に変わりましたが、
4時間足レベルのボリンジャーバンドが下降傾向ですし、
ファンダメンタルズ的にも買いに自信が持てる状況でもないので、
ここでのロングはやらなくてもよかったでしょう。

サブウィンドウの通貨の力関係を確認すると、
こちらも全般的にUSD売り傾向が見られますね。

JPY買いも起こっていますが、それほど強くは無かったので、
先週のUSDJPYの下落はUSD売り主導だったと分かります。

さて、月曜からの相場ですが、
引き続き、米や欧州の金融機関の動向に注目です。

とりあえず、SVB銀行も、クレディスイス銀行も救済策が発表され、
落ち着きを取り戻しつつありますが、
今度は、ドイツ最大手のドイツ銀行の株価が急落するなど
別の銀行への波及も起きつつある状況です。

これらがどの程度為替に影響するのか
注意深く見ておく必要があるでしょう。