日米とも政治イベント真っ最中ですが、先週の為替相場は方向性のない展開が続きました。
まずは日本ですが、衆議院選挙で自民・公明連合の過半数割れが確定、ほぼ事前の予想通りの結果となりサプライズ感はありませんでした。
今後は政権維持のための連立の枠組みとか、野党連合の可能性とか、お決まりの多数派工作、党利党略のために政治家たちが奔走していますが、それ自体は為替への影響は少ない模様。
その後の日銀金融政策決定会合では、植田日銀総裁の「上振れリスクの方が大きい」との発言が早期利上げ観測と受け止められて円買いの流れになるも大きな動きには発展せず。やはり不透明な政局の中では利上げも難しいのではないかと指摘も。
そして米では5日に大統領選挙を控えて、トランプ氏、ハリス氏両陣営からの誹謗合戦ががさらにエスカレート。いや~、凄いね。自身の政策を訴えることよりも、相手陣営をけなすことを最優先にする選挙戦術はアメリカならでは。
支持率自体は拮抗しており現時点はまだまだどちらが勝つのか分からない状況、このまま投票当日まで双方とも過激発言を繰り返し、泥仕合のまま終了するんでしょう。
そして週末の米雇用統計では僅か1.2万人増というネガティブサプライズ。前回の米雇用統計が市場予想をはるかに上回ったポジティブサプライズだっただけに、この結果は意外。しかし、報道によるとハリケーンの影響が大きかったとのことなので、今回に関しては市場も”やり過ごした”んでしょう。
市場も米雇用統計の発表直後はドル売りでしたが、徐々に持ち直してドル買いに転換、ドル円もV字で回復しています。
まぁそれよりも大統領選挙ですね。その結果を見ないことにはポジションは取れない、大きな動きにはならない、というのが市場のコンセンサスなんでしょう。
ということで、
先週分のUSDJPYの1時間足チャートを振り返っておきます。
(チャート内に、青色四角枠と赤色四角枠を記述していますが、
青色四角枠はマイルールにおけるロング指向の領域、
赤色四角枠はマイルールにおけるショート指向の領域を表しています)
1週間を通しての値幅は200PIPS程度、前半は上昇トレンドでしたが、週半ばから崩れた感じでしょうか。
トレーディングとしては難しかったでしょうね。週前半はロング指向ですが、青色ゾーンのサポートとしての機能が不十分でしたし、トレンドが継続しなかったので利確も困難だったでしょう。
週後半のショート指向場面は基本的に無視か。4時間足以上では買い優勢場面なので、1時間足のちょっとした下降転換ではなかなかショートしづらい印象。
そもそも衆議院選挙の結果を受けて市場の反応が分からない状況の中、且つ、米大統領選挙の行方が分からない状況では、少なくともクロス円はやりづらそう。
サブウィンドウの通貨の力関係を確認すると、こちらもランダム性が強かったですね。これまでのようなUSD買い、JPY売り場面がほとんど無かったので、通貨強弱の面でもUSDJPYは手掛けづらかったでしょう。
その他、EURもGBPも明確な方向性が無く、通貨選択は難しかったですね。
さて、月曜からの相場ですが、ようやく、というか、とうとう5日に米大統領選挙の投票が始まります。
結果が明確に判明するのは3~4日後でしょうか、つまり、来週一杯は相場は不透明感満載、各州の動向で幾らでも乱高下する可能性があります。
正直、1週間まるまるトレードしなくても良いくらいです。
トランプ氏とハリス氏、どちらが大統領になるのか全く分からない状況、今年一番のメインイベントです。
為替市場は高ボラティリティー確定ですが、それを「乗らなきゃ損!」と考えるか、「余計なリスクは取らない」と考えるか…スマートなトレーダーなら、クールなトレーダーなら、勝ち組トレーダーならどのように考えるでしょうか?