先週も様々なニュース、指標がありましたが、
週明けのドル円、クロス円のギャップダウンには久々に驚きましたね。
これは週末に報じられた植田日銀総裁のインタビュー記事に反応したもの。
記事では
「年内に金融緩和解除に向けて材料が揃う可能性がある」
というもので、これに市場が敏感に反応し、
ドル円は80PIPSほどギャップダウンして寄付き、
その後も下値模索の展開に。
しかし、時間が経つにつれてジリジリと回復、
結果的には週初の窓も全て埋めています。
実際には、この発言は単なる一般論で、植田日銀総裁は
「仮に材料が揃うならば金融緩和の解除も検討することもあるかもしれない」
くらいの軽い発言、仮の話、可能性の一部として、だったようです。
それを市場が敏感に
「年内解除だ!」
と慌てて?間違って?解釈しただけの様子。
その後週中には、重要指標である米消費者物価指数(CPI)がありましたが、
市場予想を多少上回る程度で、CPIにしてはその後の反応は鈍く落ち着いた展開、
年内にあともう一回利上げする、というコンセンサスに変化なしです。
そして、ECB理事会では0.25%の利上げを決定、
本来なら利上げとなればユーロは買われる展開のはずですが、
同時に発表された成長見通しが引き下げられたことが重要視され
今回で利上げが最後だという思惑から逆にユーロは売られる展開、
ユーロクロスはこぞって急落しています。
ということで、
先週分のUSDJPYの1時間足チャートを振り返っておきます。
(チャート内に、青色四角枠と赤色四角枠を記述していますが、
青色四角枠はマイルールにおけるロング指向の領域、
赤色四角枠はマイルールにおけるショート指向の領域を表しています)
見ての通り週明け寄付きに大きくギャップダウンしていますね。
その後も下値模索が続きましたが徐々に回復、
結果的には上目線で見たほうが良かったですね。
トレーディングとしては難しかったでしょう。
まず、これくらい大きなギャップダウンになると、
チャートが汚いのであまり手を出したくないですね。
ギャップダウンの原因を明らかにしたうえで、
まずは落ち着きどころを探りたいところ。
そして、火曜日に遅行スパンが陽転し、赤色ゾーンを抜けて以降は、
ファンダメンタルズと一致して上優勢となり、
ここからがロング指向で臨んでいきたいところです。
サブウィンドウの通貨の力関係を確認すると、
寄付きで大きくJPY買い、USD売りになっていますが、
その後は徐々に乖離が小さくなり、
週中以降はいつも通りUSD>JPYになっています。
その他、EURとGBPは週を通して明確な方向性は見られませんでした。
さて、月曜からの相場ですが、
ドル円がまたしても年初来高値を更新しており、
為替介入が警戒されます。
ファンダメンタルズに沿えば、ドル円は上昇せざるを得ないですが、
どのタイミングで介入するか…
財務官はボラティリティ、スピードを気にしているようですが、
ならばゆっくりと上昇するのなら介入はしないのか…
引き続き、介入が怖いなら
ドル円、クロス円でのトレードは控えましょう。