先週は注目度の高いFOMCと米雇用統計がありましたが、
どちらも市場の願望を満たすような結果ではありませんでしたね。
FOMCに関しては、パウエルFRB議長が利下げに関して何かしらのアナウンスというか、
ハト的なメッセージを残すのではないかとの期待もありましたが、
実際には「3月の利下げの可能性が高いとは考えていない」と完全否定。
それでも市場はパウエルFRB議長を信用しておらず、
引き続き早期利下げ観測が根強い状態のまま。
しかし、週末の米雇用統計では市場予想の18万人を大きく上回る
35.3万人のポジティブ?サプライズ。
さすがにこれだけ上ブレれば早期利下げなんて言えないでしょう、
ようやく市場も”早とちり“だったことを認めたのか、
米国債利回りの急伸とともに一気にドルが買われて、
米雇用統計後のドル円は数時間で200PIPSほども上昇して大引けを迎えることになりました。
それにしても、市場はどうしてそんなにも利下げを期待するんでしょうか?
単に自分の願望を押し付けているだけという事を分かっていないようで本当に???です。
経済指標は相変わらず強いものばかりで、
全くインフレのピークアウトが見られない…
こうした状況であれば、
“当分の間は高インフレが持続するのではないか”
と危惧するのが通常の感覚だと思うのですが、
なぜか市場はパウエルFRB議長の発言を無視して、
3月利下げ開始で年6回の利下げを織り込む…
意味不明です。
今回の米雇用統計で目を覚ましてくれると良いんですが…
ということで、
先週分のUSDJPYの1時間足チャートを振り返っておきます。
(チャート内に、青色四角枠と赤色四角枠を記述していますが、
青色四角枠はマイルールにおけるロング指向の領域、
赤色四角枠はマイルールにおけるショート指向の領域を表しています)
市場の解釈はさておき、トレーディングに関しては
難しいチャート形状だったと言えるでしょう。
全般的には赤色スパンが目立っており、売り優勢っぽいですが、
スパンモデルが戻りの基準になっていないので戻り売りもやり難かったです。
そして、週末の米雇用統計での急騰、
これに乗れれば良かったですが、これは指標トレードになりますからね、
テクニカル的なトレードではないので、私の範囲外です。
サブウィンドウの通貨の力関係を確認すると、
こちらもハッキリしていませんね。
JPYとUSDは乱高下状態、
EURとGBPは明確な方向性が無い状態、
通貨強弱の面でも通貨ペア選択はやりづらかったでしょう。
さて、月曜からの相場ですが、
米雇用統計を受けたドル高が継続するかどうかに注目です。
重要指標は無いですが、
FOMCを終えてブラックアウト期間も終了したことで要人発言が多く、
それによって振られる可能性が高そうです。
相変わらず、”強い経済 VS 市場の願望“という構図に変わりないでしょう。