先週はFOMCや日銀金融政策決定会合などが行われる重要イベント週でしたが、週末の米雇用統計に全て持っていかれましたね。

まずはFOMCですが、事前の予想通り金利は据え置き。その後の会見でも「経済は当面、緩やかな金融引き締めを必要としている」と話しており、早期利下げには消極的な姿勢。

トランプ大統領の再三の利下げ圧力に屈せず、あくまでもデータ次第という立場はFRBの独立性を体現しているようです。

そして、日銀金融政策決定会合ではこちらも事前の予想通りで金利は据え置き。その後の植田日銀総裁の会見では「基調的な物価は2%に達していない」と発言していましたが、いやいや…とっくに物価は2%に達していますよ。

2022年からずっと2%超えが続いているのに、なぜ2%に達していないと嘘をつくのか?”基調的な”という言葉の解釈で誤魔化していますが、本心は利上げしたくないんでしょうね。というか、できないんでしょうね。だって、これ以上利上げしたら日本経済は…

何はともあれ、ドル高円安基調のまま週末を迎えるのかと思いきや、金曜日の米雇用統計で相場の雰囲気が一変。市場予想を下回っただけなら良かったのですが、前回分が当初の14.7万人増から1.4万人増に大幅に下方修正されたことがネガティブサプライズ。

何かの間違い?どうやって調べたの?もはや統計の信憑性すら疑われるレベルの下方修正で市場はちょっとした混乱、一気にドルが売られる展開となり、ドル円はほんの数時間で300PIPS以上も下げることになりました。

これにより早期利下げ観測が復活、年内2回利下げがコンセンサスになりました。

ということで、
先週分のUSDJPYの1時間足チャートを振り返っておきます。
(チャート内に、青色四角枠赤色四角枠を記述していますが、
 青色四角枠はマイルールにおけるロング指向の領域、
 赤色四角枠はマイルールにおけるショート指向の領域を表しています)
cpb25080301
週初から上昇トレンドでしたが、米雇用統計で一気に急落した様子が分かります。

トレーディングとしては簡単だったでしょう。いつもどおり遅行スパンが陽転している時に、青色ゾーンを背にしての押目買いが機能しています。

途中、一時的に赤色ゾーンが出現していますが、4時間足レベルではまだ上昇トレンド継続ですし、ファンダメンタルズとは反した向きですので、ここでショートする必要は無いでしょう。

そして、金曜日の急落ですが、トレーディングには特に影響はなかったはずですね。なぜなら、その前にロングしていたら決済しているはずですし、米雇用統計後の急落ではわざわざショートする必要もないですから。

サブウィンドウの通貨の力関係を確認すると、週初からUSD買いが続いていました。

また、EURGBPが比較的弱かったので、EURUSDのショートか、もしくは、GBPUSDのショートでも通貨ペア選択としては適切だったでしょう。

さて、月曜からの相場ですが、まずは米雇用統計の影響がまだ残っているかどうかです。週末のドル円などはほぼ安値引けですから、まだまだ下落の余地はありそうです。

トレーディングとしてはチャートの動きが落ち着いてから綺麗な形状になってからエントリーを検討したほうが良さそうです。