先週は米消費者物価指数(CPI)、そしてFOMCと続き、
重要イベントの多い週でした。

まずCPIですが、事前予想とほぼ同じ結果となったことで
その後は動意薄の展開。

インフレが市場のテーマになって久しいですが、
その頃からCPIは最重要指標に格上げされていました。

しかし今後、インフレがピークアウトしていくと、
CPIの重要度も下がっていくんでしょうか。

そして、最も市場を動かしたのがFOMC。

これまでを踏襲してパウエルFRB議長は
「必要なら追加利上げ」といういつものコメントを残すのかと思いきや、
なんと!「利下げ開始に関する議論をした」とのコメント。

FOMCの金利見通しから来年3回の利下げ、
合計0.75%分の利下げを見込んでいるとのことで、
これがハト派サプライズと受け止められた格好。

タカ派からハト派への急転換に市場も動揺し、
一気にドルが売られる展開となりました。

ということで、
先週分のUSDJPYの1時間足チャートを振り返っておきます。
(チャート内に、青色四角枠赤色四角枠を記述していますが、
 青色四角枠はマイルールにおけるロング指向の領域、
 赤色四角枠はマイルールにおけるショート指向の領域を表しています)
cpb23121701
1週間で600PIPSも振れる高ボラティリティー相場でしたが、
週中に大きく下げている場面がFOMCの影響によるものです。

トレーディングとしてはどうでしょうか、
週初は青色ゾーンを背にしての押目買い方針ですが、
FOMC後はやり難いですね。

FOMCは深夜なので起きている人は少なく、
下落初動に乗れた人はほとんどいなかったでしょう。

その後も暴落は続き、赤色ゾーンから離れた状態のまま。

週末になってようやく赤色ゾーンにタッチするも、
その時には既に遅行スパンはローソク足に絡んでいるので、
ここからのショートはやり難いでしょう。

また、サブウィンドウの通貨の力関係を確認すると、
FOMCを起点にして一気にJPY買い、USD売りになっている様子が分かります。

USD売りは分かりますが、なぜJPY買いも一緒に発生したのかは謎…

しかしその後は、USD売りもJPY買いも続いておらず、
継続性が無いのが気になります。

さて、月曜からの相場ですが、
今年最後の日銀金融政策決定会合が開催されます。

今回の会合は植田日銀総裁のチャレンジング発言で一気に注目を集めてますが、
YCC修正、マイナス金利解除が本当にあるのかどうか。

何も無いにしろ、その後の植田総裁の会見で
姿勢の変化が見られるかどうかに注目です。

ドル円に関しては、
植田日銀総裁のチャレンジング発言での円買い、
パウエルFRB議長のハト派急転換でのドル売りで
日米金利差縮小観測が浮上しているので
基本的には下目線になることが多そうです。