先週の為替は、株式や暗号資産の波乱を横目に見つつも、
比較的落ち着いた展開だったでしょうか。

FOMC議事録では一部メンバーから
テーパリングの開始、資産購入ペース縮小議論開始、出口戦略開始
に関する言及があったことで、
一時ドル買いの流れもあったものの、
長期的な緩和姿勢は変わっていないようです。

それよりも先週は暗号資産がメインだったでしょうか。

ご存じの通り、今年に入って以降の暗号資産は
ビットコインを先頭に暴騰続きでしたが、
米テスラ社のビットコイン支払いの一時停止、
中国のマイニング禁止などを材料にして一転して急落、
現在も落ち着きを取り戻していません。

そして、暗号資産市場の急落がリスク警戒感を高め、
それが株式に波及するという流れは
これまで見られなかったもの。

暗号資産市場への機関投資家の参入が増えてきている中、
マーケット全体としても暗号資産の動きを
無視できない状況になってきているのでしょう。

もはや、暗号資産は一部の人間のものではなく、
マーケットの仕組みに組み込まれた一大市場にまで成長した証拠とも言えますね。

ということで、
先週分のUSDPJPYの1時間足チャートを振り返っておきます。
(チャート内に、青色四角枠赤色四角枠を記述していますが、
 青色四角枠はマイルールにおけるロング指向の領域、
 赤色四角枠はマイルールにおけるショート指向の領域を表しています)
cpb21052301
一部弱含む場面はあったものの、
全体としては上向きが優勢な展開が多かったといえるでしょう。

青色ゾーンを背にしての押目買い戦略が
有効に機能していることが分かります。

途中、遅行スパンが陰転して売り優勢の場面がありますが、
そこでショートするかどうかは難しい選択です。

4時間足レベルでの上昇トレンドは崩れていないので、
ショートは無視しても構わないでしょう。

4時間足では上昇が崩れおらず、1時間足での遅行スパンが陰転
というMTF的なチグハグな場面では、監視対象から外し、
別の分かりやすい通貨ペアをトレード候補に切り替えるのも一考です。

また、サブウィンドウの通貨の力関係を確認すると、
目立った傾向は見られませんが、
概ねUSD売りだったでしょうか。

よって、EURUSDだけではなく、
ドルストレードをUSD売り目線でトレードすれば
期待値が高いトレードができたはずです。

さて、月曜からの相場ですが、
特に大きなイベントは無さそうですが、
FOMC関係者の発言が控えていますね。

とりあえず緩和姿勢に変更はないと思われますが、
何かしらテーパリングに前向きな発言が見られると、
ドルが買われる展開もありそうです。

そして、ビットコインにも注目です。
荒れ相場が継続するようだと、リスク回避につながり、
それが為替へ波及するかもしれません。