アノマリーなのか、単なる偶然なのか、悪い材料って重なるものですね。
先週は為替も株式も大荒れの展開でした。

まずは日銀金融政策決定会合で政策金利を0.1%から0.25%へと引き上げ、
国債買い入れ額も6兆円から3兆円へと減額する計画を発表。

これは事前予想と同じで何のサプライズも無し、
普通なら”Sell the Fact”となり、円は再び売られるものですが…

その後の植田日銀総裁会見が想定よりもタカ派と捉えれて、
円が引き続き買われる展開に。

植田日銀は追加利上げの可能性も示唆しましたが、
いやいや、国債の評価損、及び日本経済の弱さを考慮したらこれ以上は無理でしょ。

でも、市場はそんなことを気にすることは無いようで、
本当に0.5%、1%と追加利上げをすると思っているようです。

ドル円は利上げに関しては既に織込み過ぎくらい織り込んでいたはずなのに、
ここから更に円高に振れる展開になりました。

その後翌日には、米ISM製造業景気指数が市場予想を下回り、
米景気後退の警戒感が強まって、株式市場は大幅安、それが為替にも波及して
リスク回避の流れとなりドル売り円買いの流れが続く…

そして、金曜日の米雇用統計がとどめを刺す。
これまでは堅調でしたが、今回はネガティブサプライズ、
予想を大きく下回り、失業率も悪化したことでドル売りが加速、
ドル円は更なる下落に追い込まれました。

結果的には、日銀会合も、米ISM製造業景気指数も、米雇用統計も、
これら全てがドル円にとっては大きな下落要因となり、
先週だけでドル円は9円近くも暴落しています。

こんなことになるなら、先月に為替介入なんてしなければよかったのにね。
無駄なお金を使いました…

そして、株式市場も暴落、日経平均は連日1000円幅の下落が続いています。
世界の株式も急落していますが、日本ほどではないですね。

まぁ、日本の場合は利上げという特殊要因も加味されているので
余計下げやすくなっています。

この辺りになると、今年からNISAで積み立てを始めた人の多くは
含み損状態でしょうが大丈夫でしょうか。

マネーリテラシーの低い投資初心者がどのような行動を起こすのか、
それによっては何年振りかのセーリングクライマックスが起きるかもしれません。

ということで、
先週分のUSDJPYの1時間足チャートを振り返っておきます。
(チャート内に、青色四角枠赤色四角枠を記述していますが、
 青色四角枠はマイルールにおけるロング指向の領域、
 赤色四角枠はマイルールにおけるショート指向の領域を表しています)
cpb24080401
週明けは買い優勢でしたが、遅行スパンが陰転し、赤色ゾーンに変わって以降は、
大荒れの下降トレンド、明らかな売り優勢の展開でした。

これだけの材料、イベントが散見される中でのエントリーなので、
タイミングが難しかったもしれませんが、
ショート指向で見ていれば外すことはありませんね。

水曜、木曜、金曜、どの曜日も
赤色ゾーンを背にしての戻り売りショートができますし、
どれも大幅利益になっていたはずです。

このような週に大きく取っていきたいですね。

サブウィンドウの通貨の力関係を確認するとこちらも大荒れで、
全般JPY買いの場面が多かったですね。

それに対して、USD売り場面はそれほど多くなかった印象。
つまり、今回のドル円の下落は、強烈なJPY買いが主導していたわけです。

その他にはGBP売りが強かったので、より多くの値幅を取るのなら
USDJPYよりもGBPJPYの方が適していたでしょう。

さて、月曜からの相場ですが、
ここまで荒れると予想なんてできるものではありません。

一応、今回の米雇用統計を受けて、市場は9月のFOMCで
0.25%の利下げではなく、0.5%の利下げをも織込む動きがあるんだとか。

そして、年内に1.0%の利下げを織り込む動きもあるんだとか。

つい最近まではインフレ鈍化を望んでいたのに、
今ではインフレ鈍化どころではなく、景気後退を警戒するようになるとは…

市場って本当に勝手ですし、相変わらず先読みし過ぎです。

しばらくボラティリティーの高い展開が予想され、
下手に手を出すと簡単に駆られるので、
分かりやすい場面になるまでは様子見にしましょう。