先週1週間の動きをEURJPY、EURUSD、USDJPYの通貨の力関係と
スパンモデルを使って復習してみます。

先週は15日に発表された米小売売上高が予想以上に弱かったことを受けて
一気にドル売りに傾斜した事が一番のポイントでしたね。

これまでは米経済の力強さを背景に、
利上げ期待の思惑によるドル買いだけが何か月間も進行していましたが、
この日の小売売上高の結果を受けて、
米経済の先行きに不透明感が出てきているようです。

今回のドル売りが一時的なもので終わるのか、
それとも中長期的なファンダメンタルの変化の序章なのかは分かりませんが、
これまでのようなドル買い一辺倒な分かりやすい相場ではなくなるでしょうね。

先週の各通貨ペアの動きを確認してみると、

EURJPYは、週を通して方向感なくランダムな動きのようでした。
遅行スパンも絡んでいる期間が長くて、
トレンドと呼べるような綺麗な波形は見られなかったですね。

EURUSDは、週中の米小売売上によるドル売り急騰が目立っていますが、
その後も明確なトレンドとはなっておらず、
遅行スパンが絡んでいる期間が長いですね。

USDJPYは、調整のドル売り下落が続く中、米小売売上で一気に急落しましたが、
長い下ヒゲを付ける格好でその後は戻しています。
今後はこの長い下ヒゲの安値を割れるのかどうかに注目が集まるでしょう。

下記は、先週1週間分の1時間足チャートです。
上からEURJPY,EURUSD,USDJPYです。

チャート内に、青色枠赤色枠がありますが、
青色枠はマイルールにおけるロング指向の領域、
赤色枠はマイルールにおけるショート指向の領域を表しています。
fxchart14101901
fxchart14101902
ロンドン時間以降、デイトレとして見た場合のエントリー箇所は、
14日のEURJPY、ユーロ売りの流れに乗ってのショート、
17日のEURJPY、ユーロ買いの流れに乗ってのロング、
14日のEURUSD、ユーロ売りの流れに乗ってのショート、
17日のEURUSD、ユーロ買いの流れに乗ってのロング、

これくらいしかないですね。

指標発表による一方的な急騰急落は、乗れれば大きな利益を上げられますが、
必ずしも一方的な急騰急落になるとは限らなくて、
ランダム要素の強い乱高下になる場合の方が多いでしょう。

チャート的なテクニカル要因ではなく、
その場のモメンタム要因で動く指標発表トレードは
裁量色の強いトレードとなるので、基本的には手を出したくないですね。

そういった意味では先週は分かりづらい相場でした。

週末を迎えての直近の動きとしては、
円売り>ドル買い>ユーロ買い
という力関係になっていると思われます。

ちなみに、先週のドル売りによる急落を受けて、
USDJPYの週足チャートを確認してみると、先週付けた安値というのは、
今年1月2日に付けた高値と同レベルであると分かりますね。
fxchart14101903
つまり、ブレイクされた高値が
今度は下値目処として意識された格好となっています。

チャート的には、水曜日につけた安値(105.19円付近)よりも上にあれば買い目線で、
もしも、その安値を割ってくるならファンダメンタルの変化の兆しと捉えられて、
中長期的な調整の可能性もあり、売り目線に変更した方が良さそうです。