先週のドル円、クロス円は荒れましたね。

週前半は日米金利差を背景に、そして介入警戒感から
ドル円はジリジリとした上昇を続けていました。

そして150円をブレイクし、一瞬上へ跳ねるかと思った途端に一気に急落、
瞬間的には147円台前半まで3円弱ほど下げました。

私もその場面を見ており、
当然ながら財務省による為替介入と思ったのですが、
神田財務官などの関係者からはノーコメント。

ネットの反応や各種報道を調べてみると、
下げ幅が3円にも満たない事実から介入の可能性は低く、
その前段階のレートチェックではないか、という話も…

まぁ、真実は月末の財務省の統計資料が出るまで待つしかありません。

そして、週末の米雇用統計では
市場予想17万人増に対して結果33.6万人増となり約2倍の上振れ。

これがポジティブサプライズとなり、
(いや、現在はネガティブサプライズと捉えられているのか?)
10年債利回り上昇、ドル高、米追加利上げ期待上昇となり、
インフレの粘着性が改めて確認されました。

現状、ファンダメンタルズ的にはドルは買われる状況で
円は売られる状況に変わりはないです。

ドル円が下げるのは今回のように人的に無理矢理に下げるしかないのか?

ということで、
先週分のUSDJPYの1時間足チャートを振り返っておきます。
(チャート内に、青色四角枠赤色四角枠を記述していますが、
 青色四角枠はマイルールにおけるロング指向の領域、
 赤色四角枠はマイルールにおけるショート指向の領域を表しています)
cpb23100801
週初は緩やかな上昇トレンドになっていましたが、
週中に急落している様子が分かりますね。

トレーディングとしては難しかったでしょう。

というか、これだけの急落を見せられてしまったら、
その後のチャートは明らかに連続性が無く、
汚くなることが分かっているので手を出すべきではないです。

ファンダメンタルズを根拠にしたスイングトレードなら下がったところで買うべきですが、
1時間足を環境認識にしたデイトレではチャートという根拠が希薄になりますので、
何もせずに見送るのがベターでしょう。

サブウィンドウの通貨の力関係を確認すると、
急落時に急激にJPY買いになっている様子が分かります。

また一応、USD売りも起きていますね。

急落後はほとんどの期間でJPYUSDとなり、
ファンダメンタルズとは逆向きなので
通貨の強弱の面からもUSDJPYでのトレードは避けたほうが良かったでしょう。

さて、月曜からの相場ですが、
12日に米消費者物価指数(CPI)が発表されます。

今回の米雇用統計が強く、追加利上げを意識せざるを得ない状況となったので
CPIはいつも以上に注目されるでしょう。

事前予想は多少の鈍化ですが、仮にこちらも加速してしまったら…

インフレを甘く見ないように。

また、今週末にはハマスによるイスラエル攻撃が話題に上がっていますが、
どうなんでしょう、これは世界経済に影響を与えるものなのか、
為替にどれほどのリスク回避の動きを誘うものなのか…

市場がオープンしてみないことには分からないですね。