先週もトランプ関税の話題が市場を賑わせました。

個人的には絶対交渉決裂だと思っていた米中貿易協議がまさかの進展、米中共同声明で共に115%の大幅な関税率引き下げを発表。

意外中の意外。どっちが折れたんだろう?何はともあれ、これはポジティブサプライズ。一気にリスクオンの動きとなり株式市場は大幅上昇、為替市場も円売りドル買いとなりました。

しかし…一週間を通してみると、この週初のリスクオンの動きは一時的でしたね。下にドル円のチャートを載せていますが、結局”行って来い”の展開で終わっています。やはり、米中合意が90日間の期限付きであることが市場としては気になるんでしょう。

相互関税のときもそうでしたが、最初に関税率を大きく吹っ掛けて協議に持ち込み、その後は期限付きで延長するというやり方は、今となってはトランプ大統領の定番戦術。ただ結果を先送りしているだけで不透明感は変わらず。冷静になればリスクオンになるのは早計だったということでしょう。

ということで、
先週分のUSDJPYの1時間足チャートを振り返っておきます。
(チャート内に、青色四角枠赤色四角枠を記述していますが、
 青色四角枠はマイルールにおけるロング指向の領域、
 赤色四角枠はマイルールにおけるショート指向の領域を表しています)
cpb25051801
週明け寄付きは窓開けのギャップアップ、そこから一気に急騰しましたが、後半にかけてズルズルと下げ続け、結局は”行って来い”の展開、週初に空けた窓も埋めています。400PIPSほどの上下動ですから相変わらずの高ボラティリティーです。

トレーディングとしては分かりやすい方か。まず週明けの遅行スパン陽転、青色ゾーン場面で押目買いロングできますが、明確な米中貿易協議合意という材料による急騰ですからね、もしかしたら怖くてロングできなかったかもしれません。

しかしその後の、遅行スパン陰転、且つ、スパンモデル割れの場面では、迷いなくショートできますね。週初のロング、途中からのショート、どちらか取りたいです。

サブウィンドウの通貨の力関係を確認すると、週初はUSD買いJPY売りでしたが、水曜日あたりからJPY買いUSD売りに変化している様子が分かります。

いつもどおり、+0.5超えの通貨、-0.5割れの通貨の組合せを選ぶ戦術も機能していましたね。

さて、月曜からの相場ですが、特に大きな経済指標はないようですが、強いて上げれば日本の消費者物価指数か。

日本はインフレが進んでいますから(本当はスタグフレーションなんですが)物価が想定以上に上昇しているようだと円買い圧力が強くなるかもしれません。