先週は何といっても日銀新総裁のニュースですね。
これまでの報道によると、
現在の黒田総裁に考え方が最も近い雨宮副総裁が指名されるのではないか、
という思惑が強かったですが…
実際には、植田和男氏という方を起用することがほぼ決定。
植田氏?誰?って感じです。
私も当然知らなかったですが、
各種マスコミが次期総裁として注目している
5~6人の候補の中にも入っていなかったようで、
どうやら全くのダークホースだったようですね。
この報道に市場も敏感に反応、
一瞬にして円買いとなりました。
しかし、円買いといっても、
この植田氏がタカ派的な思考だから、というわけではなく
単に、「誰?」という反応でしょう。
市場は不透明感を嫌います。
何者か分からない人が日銀総裁になるということで
まずはリスク回避に走ったんでしょう。
その後の植田氏のインタビューによると、
「金融緩和は適切」と述べたらしいので、
おそらく大きな政策変更はないと思われますが。
それにしても…植田氏は71歳。
他にいなかったんでしょうか。
それとも、候補の皆に断られて”仕方なく”ってことはないでしょうね。
ということで、
先週分のUSDJPYの1時間足チャートを振り返っておきます。
(チャート内に、青色四角枠と赤色四角枠を記述していますが、
青色四角枠はマイルールにおけるロング指向の領域、
赤色四角枠はマイルールにおけるショート指向の領域を表しています)
週明けは先々週の強い米雇用統計の流れを踏襲し、
ドル買いギャップアップで始まりましたが、
全般的には弱含みの展開だったと言えます。
トレーディング的には難しかったでしょう。
週初の急騰中にロングできるかというと微妙ですし、
週中以降は遅行スパンが陽転陰転を繰り返して方向感のない状態。
4時間足のボリンジャーバンドも横を向くようになったので
環境認識的にも確度の高いエントリーポイントは無かったです。
また、サブウィンドウの通貨の力関係を確認すると、
週初はUSD買い、JPY売りでしたが、
徐々に持ち合っています。
週中以降はEUR売りが強まっていたので、
ユーロクロスをショートしたほうがやり易かったでしょう。
さて、月曜からの相場ですが、
日銀総裁の植田氏起用に関しての市場の反応も気になるところですが、
14日には米消費者物価指数(CPI)が控えています。
今最も注目度の高い指標ですが、
今回も鈍化が期待されています。
しかし、米雇用統計が想像以上に強かっただけに、
CPIも強いとなるとインフレ鈍化期待が白紙に戻ることも有り得ます。
明日以降も、ドルの材料も円の材料も多く、
ドル円は上にも下にも大きく振れる可能性が高いので慎重に臨みましょう。