先週は米経済指標の強さが目立ちましたね。

まず、今最も注目度の高い米消費者物価指数(CPI)は
市場予想を超える伸びとなり、
インフレが収まっていないことを印象付けることに。

その後に続いた米小売売上高、米生産者物価指数も
市場予想を大きく上回る好結果となりました。

これまで何度となく大幅利上げを繰り返しているにもかかわらず、
米経済は堅調、というか、まだまだ過熱状態です。

直近の米雇用統計も異常な強さでしたが、
さすがにこれだけ強い指標を何度も見せられたら、
市場も”インフレ鈍化を織り込み、期待するのは早過ぎた
と認識を改めるのではないでしょうか?

要人からは0.5%の追加利上げに言及する可能性にも触れており、
こうなってくると、年後半の利下げも無いでしょうね。

つい数週間前までは、3月のFOMCでの利上げが最後との
見通しが大勢を占めていましたが、
今となっては、5月のFOMCではもちろんのこと、
6月のFOMCでも利上げが行われる可能性が高そうです。

ということで、
先週分のUSDJPYの1時間足チャートを振り返っておきます。
(チャート内に、青色四角枠を記述していますが、
 これはマイルールにおけるロング指向の領域を表しています)
cpb23021901
一方的な上昇トレンドとなっており、
スパンモデルも青色ゾーンだけになっています。

雲の入れ替わりも無く、遅行スパンもほぼ陽転状態なので
非常に分かりやすいチャートですね。

青色ゾーンを背にして押目買い戦略で臨んでいけば
期待値>1のトレーディングができたでしょう。

また、サブウィンドウの通貨の力関係を確認すると、
週前半はJPY売りが目立っており、
週後半はUSD買いが目立っています。

週前半のJPY売りは植田新日銀新総裁が
基本ハト派姿勢であることが分かったことによるもので、
週後半のUSD買いは一連の米経済指標によるものですね。

通貨強弱の観点から判断しても
先週はドル円のロングが最もやり易かったでしょう。

さて、月曜からの相場ですが、
市場の雰囲気が徐々に変わりつつあるのかもしれません。

これまではインフレ鈍化が市場のメインテーマで、
基本ドル売り姿勢でしたが、
それが粘着質的なインフレを意識しつつあることで
ドル買いに変わりつつあるのかも。

また、植田新総裁が黒田路線を継承することで
こちらは円売りが意識されることも。

となると、中期的なドル円は上向きか?