先週は政府・日銀による為替介入を受けて、
その後の展開を探る週でしたが、
結果的にはドル売り主導となりました。

そのきっかけとなったのが、
ウォールストリートジャーナル紙による利上げペース鈍化記事。

「このまま急激な利上げが継続すれば
 経済が悪化するのでどこかのタイミングで
 利上げを減速させる必要がある」
とFRB関係者が発言した旨の記事が載ったことで市場の空気が一変、
これまでのドル買い一辺倒の相場ではなくなってきました。

また、このタイミングで
カナダ中銀が0.75%ではなく、
予想外の0.5%の利上げに留めたことも、
利上げサイクルのピークを印象付けることになり、
FRBもそれに続くのではないかという連想につながったようです。

つまり、これまではFRBによる12月の利上げは
0.75%だと思っていたものが
0.5%に留まるのではないかという見方が強まってきたことが
ドル売りにつながったと言えます。

もしかしてファンダメンタルズ的な状況が変わりつつあるのかも?

ということで、
先週分のUSDJPYの1時間足チャートを振り返っておきます。
(チャート内に、青色四角枠赤色四角枠を記述していますが、
 青色四角枠はマイルールにおけるロング指向の領域、
 赤色四角枠はマイルールにおけるショート指向の領域を表しています)
cpb22103001
週明けの乱高下は、為替介入の名残りですが、
全般、売り優勢だったことが分かります。

個人的には為替介入が行われた後にロングポジションを構築していて
その後の上昇を中期で楽しむつもりだったのですが、
利上げペース鈍化思惑で出てきて、
市場の雰囲気が変わった感じがしたので、
仕方なく火曜日に利確して終了させました。

通常のスパンモデルを使ったトレーディングもやり難かったですね。

スパンモデルの色が頻繁に変わっていますし、
利上げペース鈍化思惑の、この下降トレンドがどこまで続くのか、
リアルタイムで判断することは難しかったので、
私はショートを仕掛けることはせず見送りました。

サブウィンドの通貨の力関係を確認すると、
やはり、週を通してUSD売りですね。

そして全般、JPY>USDなので
USDJPYは下がっているわけです。

GBPは買われている場面が多いですが、
これに関してはスナク政権への期待でしょう。

さて、月曜からの相場ですが、
パウエルFRB議長の会見や米雇用統計などが控えています。

市場は利上げペースを鈍化させるのではないか、
と思っているので、
それに関して何かしらの発言、ヒントが出てくるかどうかです。

しかし、日米金利差に関しては
拡大のペースが落ちるかもしれないだけで、
拡大していることには変わりないので、
ドル円がこのまま下がり続けることはないと思うのですが。

次週のドル円はボラの高いレンジ相場を想定します。