先週は日本、米、英で金融政策発表がありましたが、いずれも政策金利は据え置かれました。これは事前予想どおりであり、既に織り込みも進んでいたので市場の反応も限定的でした。

そしてこれらの発表後の会見では、やはりトランプ大統領の関税攻撃による不確実性に言及していましたね。とにかく関税の影響がどの程度なのかを確認してみないことには、金利調整もままならないんでしょう。

パウエルFRB議長も「利下げを急がない」と発言、まぁそうでしょう、トランプ大統領の政策のほとんどはインフレを招くものばかり。近い将来インフレになるかもしれないのに、利下げを急ぐ必要は無いと考えるのは妥当です。

一応、年内2回の利下げがコンセンサスのようですが、全てはトランプ大統領の関税攻撃次第の面もあり、まさしく”不確実”です。

その他には、トルコでエルドアン大統領のライバルであるイスタンブール市長が突然拘束されるという事態になり、それがトルコ政府への不信感につながり、トルコリラが急落しました。

トルコといえば、現在進行形で通貨安、インフレに苦しんでいる国です。10年前のトルコリラは40円台でしたが、今では4円を割っています。つまり、ここ10年で通貨の価値が1/10になったわけです。

日本で言えば、今のドル円150円が1500円になった世界ですが、どうやってトルコ市民は生活しているのか?物価高にどうやって対応しているのか?日本の未来像でなければよいのですが…

ということで、
先週分のUSDJPYの1時間足チャートを振り返っておきます。
(チャート内に、青色四角枠赤色四角枠を記述していますが、
 青色四角枠はマイルールにおけるロング指向の領域、
 赤色四角枠はマイルールにおけるショート指向の領域を表しています)
cpb25032301
週前半から中盤にかけて上昇トレンドでしたが、FOMCを起点として急落、しかしその後は回復傾向にあります。

トレーディングとしては週中盤までの勝負でしたね。前半はいつもどおり青色ゾーンを背にしての押目買い戦略をすれば期待値>1になっていたでしょう。

しかし、FOMCで急落して以降はチャートが不安定になりトレード向きでなくなりました。4時間足ボリンジャーバンドも明確に横ばいに変化しましたし、週後半は無理にトレードすることも無かったでしょう。

サブウィンドウの通貨の力関係を確認すると、週を通して明確な傾向は見られませんでした。

USDJPYは似たような動きが続き、乖離が起きませんでした。また、EURGBPは週初に買われていたので、ユーロクロスなどを買う戦略もありましたが、中盤以降は売られています。

さて、月曜からの相場ですが、日銀金融政策決定会合とFOMCを通過した後で、特に大きな指標発表はありません。

敢えて言うと、東京都の消費者物価指数(CPI)でしょうか。先週発表された全国の消費者物価指数が市場予想を上回りましたので、東京のCPIも上回るようだと利上げの確度がさらに増すことになるでしょう。