先週は米消費者物価指数(CPI)に振り回されましたね。

結果的には総合/コア共に市場の予想通りの数字となり、
全くのサプライズ無しでしたが、
なぜか市場はそれをインフレ鈍化と解釈したようで、
ドルが急落することとなりました。

併せて、
9月に利下げ開始での年内2回の利下げを
完全に織り込む動きも見せていますが大丈夫ですか?
またしても市場の”早とちり”でなければ良いのですが…

下にドル円のチャートを載せていますが、
CPI発表後は急落したものの、週末にかけて徐々に戻しており、
大引けではCPI発表当時の価格まで戻しています。

いわゆる、全戻し、行って来いのチャート形状ですが、
これをどう解釈するか。

確かに米では利下げ思惑がありますし、
日では利上げ思惑がありますが、
それでも、絶対的な日米金利差があることに変わりはないです。

市場はインフレ鈍化に向かわせたがっており、それを織り込ませようと必死ですが、
実利を求める立場としては金利が付くドルの方を買いたい
という需要の方が相対的に強いでしょう。

それが今回の”行って来い”のチャートに表れているような気がします。

ということで、
先週分のUSDJPYの1時間足チャートを振り返っておきます。
(チャート内に、青色四角枠赤色四角枠を記述していますが、
 青色四角枠はマイルールにおけるロング指向の領域、
 赤色四角枠はマイルールにおけるショート指向の領域を表しています)
cpb24051901
週前半は緩い上昇トレンドでしたがCPIをきっかけに急落し、
週後半に向けて徐々に戻しています。

トレーディングとしては難しかったでしょうか。

週前半はいつも通り青色スパンを背にしての押目買い方針で良いですが、
CPIをきっかけにした急落を獲れるかどうかです。

ルールに従ってショートすれば大幅利益になった可能性が高いですが
CPIきっかけ、且つ、ファンダメンタルズに反したポジションですからね。
エントリーできなくてもそれは仕方ないでしょう。

しかし、週末の遅行スパンが陽転してからのロングは獲りたいですね。

サブウィンドウの通貨の力関係を確認すると、
CPI直後からUSD売り、JPY買いに傾いている様子が分かりますが、
継続性がありませんので、一時的な反応と見ることもできます。

そして、GBPが週を通して強かったので、
GBP関連の通貨ペアをロング指向で臨んだほうが獲り易かったでしょう。

さて、月曜からの相場ですが、
特に大きな経済指標はないようです。

今回のCPIで市場はインフレ鈍化を期待していますが、
パウエルFRB議長をはじめ要人たちは、
未だにインフレ鈍化の確信を得ておらず警戒感を持っています。

ドル円に関しては、一応上目線で見ていますが、
介入警戒レベルにまで上昇することはないでしょう。

ジリ高基調か、もしくは、レンジ的な動きに終始と予想します。