先日、ジャクソンホールでパウエルFRB議長の講演がありましたが、
テーパリング開始のタイミングについて”年内が適切”という発言をしました。
テーパリング開始の時期については、
コロナウィルスのデルタ株拡大の影響で
来年以降になるのでは、という思惑もありましたが、
パウエルFRB議長本人からようやく一つの目安が提示されたことで、
市場も安心したでしょう。
そして、このような発言をすれば、
一般的には、ドルが買われ、NYダウは下がるはずですが、
実際にはドルが売られ、NYダウは上げています。
このあたりはパウエルFRB議長が
市場とうまく対話している印象です。
「テーパリングはするけど、それが利上げとは直接関係しない、
利上げはより厳しい基準なる」と発言し、
相変わらずの慎重姿勢により株高が維持された格好です。
ちなみに、テーパリングとは
量的緩和策による資産買い入れ額を
徐々に減らしていく出口戦略のことで、買い入れ自体は行われます。
例えるなら、車のスピードを徐々に落としていこうという行為で、
前に進んでいる(量的緩和をしている)ことに変わりはありません。
車が完全に止まる(量的緩和終了)のは来年半ば以降でしょうか。
そして、そこから車が引き返し、
元の位置に戻るのは(利上げ開始)
まだまだ先の話になりそうです。
ということで、
先週分のEURUSDの1時間足チャートを振り返っておきます。
(チャート内に、青色四角枠を記述していますが、
これはマイルールにおけるロング指向の領域を表しています)
週足のローソク足としては髭のない陽線なので、
トレードしやすいかと思いきや、
遅行スパンがローソク足に絡む場面が多かったので、
タイミングが取りづらかったでしょうか。
やるとしたら週前半の青色スパンが成長している場面ですが、
あまり値幅が出ていなかったので利大は難しかったか。
週末には長めの陽線が出ていますが、
これがパウエルFRB議長の発言によるドル売りです。
また、サブウィンドウの通貨の力関係を確認すると、
それほど目立った傾向は見られなかったですが、
僅かにEUR買い、JPY売り気味だったでしょうか。
よって、EURJPYのロングがやり易かったでしょう。
さて、月曜からの相場ですが、
3日の金曜日に米雇用統計が控えています。
しかしどうなんでしょう、
年内にテーパリング開始と方向性が決まった後なので
今回はあまり注目されないというか、
よっぽどのサプライズ的な数値でなければ
それほど相場は反応しないかもしれません。